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こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。
人に対して怖さを感じるというのは、
程度の差はあれ、
誰にでもあるものです。
ただこの恐怖が強すぎて、
仕事や人間関係に支障が出ることもあります。
人が怖いため、
緊張しすぎたり、震えたり、
顔が赤くなるのが気になったりと
いろんな反応が出てきます。
そのため上手く
話せなくなってしまうのです。
この人に対する恐怖のタイプと、
克服のポイントをお伝えします。
Contents
人に対する恐怖のチェックリストと克服のポイント
対人緊張と克服のポイント
会社でも友人同士の集まりでも、他の人同士は会話が弾むのに、
いつも自分だけ浮いてしまい会話に入れなくなってしまいます。
焦れば焦るほど、
どうしていいかわからなくなり、
孤立した状態が続いてしまいます。
するともともとお持ちの、
コミュニケーション能力も
発揮できなくなってしまいます。
それはどうしても「うまくやろう」という
気負いが出てしまうからです。
気心がしれていて、
溶け込めるかどうか考えなくて済む人だと、
何も考えず言葉が出て来て、
うまくいくものです。
この気負いを和らげることができたら、
それだけで
かなりうまくいくことが多いです。
人前での緊張がある程度軽くなった段階なら、
多少のコミュニケーションスキルを身につけることで、
さらにラクになっていくことでしょう。
赤面することへの恐怖と克服のポイント
緊張のため、
顔が赤くなってしまうことが多いです。
また人から「顔が赤い」と思われることが、
すごくいやでいつも気にしてしまい、
それが原因で実際に顔が赤くなってしまうという、
悪循環に陥ってしまいがちです。
この症状の本当の問題は、
赤面することではありません。
赤面することで恥をかくことが
耐えられないという
心の問題なのです。
だから赤面だけではなく、
失敗して面目を失うこと全般に、
強い恐怖を持っていたりするのです。
この恐怖を和らげ、
恥をかくことに免疫ができてくるに伴い、
赤面は弱くなっていきます。
スピーチに対しての恐怖と克服のポイント
仕事でのプレゼンや、冠婚葬祭でのスピーチで、
緊張しすぎて上手く話せないことに、
強い恐怖を感じる症状です。
そのような機会がないうちは、
何となく人が苦手くらいに思っていたのが、
機会が増え悩みが深刻になることが多いです。
実際にスピーチで足が震えたり、
混乱してろれつが回らなかったりといった経験があると、
そのような兆候に対して過敏になってしまい、
ますます恐怖が増し、うまくいかないという悪循環になりがちです。
この恐怖の奥には、
「人によくみられない」「評価されたい」という
思いが強くあることが多いです。
すると自分で自分にプレッシャーをかけることになり、
裏目に出てしまうのです。
だからある意味、
どう思われてもいいと安心している人には、
何も考えることなく
すらすらと言葉が話せたりします。
つまりある種の開き直りが出てくれば、
スピーチに対する恐怖が小さくなり、
うまくいくようになるのです。
ただ
「みっともないスピーチはしたくない」
「恥はかきたくない」
という思いを手放すのは、
すぐ、というわけにはいきません。
なぜならば誰にでもある
プライドが関係しているからです。
ここを徐々にほぐしていく必要があります。
電話を取ることへの恐怖と克服のポイント
職場で電話が鳴ったときに、
強いプレッシャーを感じてしまいます。
電話で話している時に、
他の人が聞き耳を立て、
言っている内容に対して批判的になっていると、
つい思ってしまいます。
そして電話に出なければ出ないで、
そのことをどう思っているのだろうと、
不安になってしまいます。
電話に出ても出なくても、
人に対する恐怖にさらされるため、
職場では気の休まる時がなく、
追い詰められてしまうことが多いのです。
この観察されているという恐怖は、
非常に強いです。
回復させるには、
時間と手間暇をかける必要があります。
その基本は集中力のアップ。
何が起きても、
自分の心を何かに対し保つ力がついてくると、
少し余裕が持てるようになります。
そこが回復への足がかりになるのです。
外で食事をすることに対する恐怖と克服のポイント
外で食事をするとなると、
同じ場所で長時間
人前に晒されることになります。
自分の食べ方や音が、
周りの人に不快感を与えていないかどうか、
気になってどんどん辛くなっていきます。
食事の味どころではなく、
早くこの場から解放されたいと、
思い続けながらずっと我慢していることになるのです。
ここに視線に対する怖さ(次節で解説します)も重なると、
その辛さから人前で食事をすることを
極端に避けるようになってしまいます。
ただ避けているだけだと、
この苦手意識はそのままで、
ラクになることは少ないのです。
徐々に慣らしていくことが必要ですが、
焦りからオーバーペースになりがちです。
するとますます苦手意識が強まり、
逆効果になってしまいますので、
ペース配分が大切です。
視線に対する怖さと克服のポイント
人に見られているという恐怖
人前で相手の視線をとても怖く感じます。
常に観察されていて、
粗探しをされていたり、
悪く思われているというプレッシャーで、
強い不安と恐怖でいっぱいになってしまうのです。
さらに進むと周りの人が陰口を叩いているという
思いが絶対的なものになってしまったり、
相手の視線が自分の体をえぐるほどの
苦痛を感じることすらあります。
その場合は、統合失調症の可能性も出てくるので、
医療との連携が大切になってきます。
自分の視線が相手を不快にさせているという恐怖
自分が相手を見ることが、
相手を不快にさせているのではと思ってしまい、
ずっと目を伏せることしかできなくなったりします。
それは正面だけではなく、
視界の右側や左側が気になり、
正面に目線はありながら、
そちらばかり気になってしまうことがあり、
脇見恐怖と言われることもあります。
それを周りの人に気づかれていて、
不快感を与えていると思い込んでいて不安なのに、
それでも左右を気にすることをやめられないという
ジレンマに陥ることが多いです。
この視線に対する怖さは、
考え方の癖を見直すというやり方や、
過去の体験に原因を求め掘り下げるやり方は、
苦痛も大きくうまくいかないことが多いです。
最初の段階では集中力を高めたり、
ストレス耐性を高める取り組みから始めていくほうが、
手応えを感じていただけることが多いです。
人前で手が震える恐怖と克服のポイント
人前で字を書く際、プレッシャーを感じ、
手が震えてしまいます。
会議でホワイトボードに文字を書かなければいけなかったり、
お店で店員の前で申込書に記入する際起こります。
でもひとりで文字を書く時には起こらないので、
人に対する恐怖が関係していることがわかります。
人前で文字を書くという場面以外でも
起こります。
例えばお茶を出す際、
お盆を持つ手が震えたり、
人に見られながらだと、
パソコンのキーボードが上手く打てなくなるなど、
様々な場面で手の震えが起きてくるのです。
この症状は震えを止めようとすればするほど、
強くなることが多いです。
ただ震えを見られるのが耐え難いので、
余裕がなくなり、
止めようとすることしか
思いつかなくなってしまうのです。
まずはこのような状況で、
ワンクッション置けるようになることで、
悪循環を緩和するところから
始めていくことが大切です。
汗をかくことに対する恐怖と克服のポイント
対人緊張が強いと、
そのプレッシャーから顔に汗がにじむことがあります。
すると汗をかくこと自体、
「相手に不快感を与えるのではないか」という不安や、
「動揺しているのがばれてしまう」という恥の感覚が
強くなってしまうのです。
そしてこれらの感情による興奮で、
汗が出てしまいます。
最終的に人に会う前から、
「また汗が出るかもしれない」という
予期不安が強くなり、
それが原因で本当に汗が出るという
ループになってきます。
汗が出る量も、
少しにじむ程度ではおさまらなくなり、
汗が止まらず滴り落ちるほどになってきて、
タオルが手放せなくなります。
どうしても「この汗をどうするか?」ということで
頭がいっぱいになってしまいますが、
それは汗を減らす方向には決していきません。
汗が出る原因である、
不安や恐怖。
ここに焦点を当て
和らげていくことが大切です。
その他の人に対する怖さと克服のポイント
(お腹がなる、自分の臭いが伝わる、トイレが苦手)
これらの恐怖も、
人に不快感を与えるのではないか、
あるいは恥ずかしいという思いに
基づいています。
この観念が非常に強く、
話し合いだけでは、
全く緩まないことが多いです。
むしろ生活上の別のストレスや、
時として過去に受けた心の傷に働きかけたほうが、
ほぐれることがあります。
ただいきなりそこにいくことはリスクもありますので、
まずは自分が感じている恐怖、恥の感覚を
信頼できる人と共有することを通じて
安心し緩めていくことが必要です。
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