心の傷

カウンセリングで過去の辛い記憶に取り組むと楽になるどころか、逆に辛くなることもある理由と対処法

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こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。

過去の辛い出来事は、
今の自分にプラスになることもあれば、
マイナスになることもあります。

プラスになるのは、その経験を生かし、
自分を一回り大きくするチャンスにできた場合。

しかし、いつもそのように
建設的にできるとは限りません。

過去の出来事が辛い記憶としてこびりつき、
似たような出来事があると、
強い怒りや恐怖が湧き上がり、
コントロールできなくなってしまうことが
あるのです。

このような困難を克服しようと
カウンセリングを受ける方も、
当然いらっしゃいますね。

過去の辛さと向き合い、
楽になる方もおられますし、
過去を掘り下げすぎ、
かえって辛くなってしまう方もおられます。

その理由と対処法をお伝えします。

比較的余裕を持って思い出せる過去の記憶は、カウンセリングで楽になることが多い

つらい過去の記憶とはいえ、
比較的余裕を持って思い出せるならば、、
過去の場面を明確にし、
そのときの感情を
意識できるように進めていくアプローチは、
うまくいくことが多いです。

この過去の感情を
ニュートラルな気持ちで向き合うことが、
できるからです。
これはマインドフルな状態とも呼ばれ、
考えは整理され、
感情もほぐれていきます。

その際、ただ眺めるだけでなく、
どのような気持ちだったのか、
その細かいニュアンスを探り、
言語化していくと
より効果的です。

辛すぎる過去の記憶はカウンセリングでも、慎重に対応する必要がある

辛すぎる過去の記憶は、
思い出す際、余裕がありません。
酷い目にあった時と同じ辛い感情に
ハイジャックされ、
冷静に眺めることができなくなってしまいます。

この過去の感情によるハイジャックが減れば、
段々ラクになってきます。

しかし、その手段として
感情と向き合うという方法は使えません。

それは再び感情にハイジャックされ、
心の蓋が開きっぱなしになり、
止まらなくなることもあります。

楽になるために向き合ったはずなのに、
ますます辛くなり、
しかも続くことになりかねないのです。

不用意に過去にフォーカスせず、
慎重に進めていく進めていく必要があります。

しかし、それだけだと、
心の回復はなかなか進みません。
時間がかかりすぎるんですね。

だからといって急ぎすぎると、
かえって調子が悪くなる。
ここにジレンマがあるんですね。

大きな苦痛に対する下準備をすると、安全に向き合うことができるようになる

過去の辛い記憶は、
その苦痛が大きすぎるとき、
下準備をすることが助けになります。

心の余裕を取り戻す
具体的な方法があるのです。

ひとつは心の器を強化する
方法です。
要はつらい過去の記憶に向き合っても
それに耐えられる心の丈夫さを
まずサポートするのです。

「心の器作り」という下準備

繊細な心の外側に、
丈夫な入れ物、器を作っていくイメージですね。
この器があれば、
心の中でいくら感情が暴れても、
心は壊れず、安定を保てるようになります。

そのような心の器があると
過去の記憶に向き合わなくても、
心が安定し楽になります。
そして向き合う際も、
心の余裕を、
今まで以上に保つことができるように
なります。

心の余裕が確保できれば、
つらい過去の記憶に対して、
マインドフルな状態を保てます。

「良い」「悪い」といった判断なく、
眺めることも可能になります。
このニュートラルなスタンスでいられれば、
「この辛さを消したい!」という衝動もなく、
受容できるのです。
これは心の自然治癒力を高めてくれ、
自然に辛さが減っていきます。
心の器を作ると、
小さな負担で過去の記憶に向き合うことができ、
楽になっていきます。

「心の器作り」というコンセプトのルーツ

この心の器作りというコンセプトは、
おそらくユングが、
最初の提唱者です。
それは技法的なものではなく、
カウンセラー、セラピストの心のあり方そのもの。

これは包容力のある人をイメージしていただくと、
わかりやすいですね。
包容力のある人のそばにいたり、
話を聞いてもらうと、
包み込まれるような安心感がありますよね。

こういった体験を重ねると、
やがて自分で自分の心を包み込むことが
できるようになるのです。
自分が抱えている辛さに対しても、
包容力が持てるようになるということ。
これだけで心が安定しますし、
楽になっていきそうですよね。

この器作りの始まりは、
包み込まれ体験をすること。
そして包み込む存在を
コンテイナーと呼びました。
文字通りコンテナ、容器のことですね。

身体を使って「心の器作り」を進める

ただこの人間関係を通じた器作りは、
時間と手間暇がかかるのが欠点です。
その欠点を補うため、
自分の身体を活用して、
心の器作りを進める方法を
私は考案しました。

その方が、
具体的な手順に落とし込めるし、
成果も出やすいと思ったのです。
実際、この身体を使った心の器作りは、
大きな手応えがありました。

大きな心の苦痛があっても、
身体を活用して心の器を強化すると
どんどん楽になっていったのです。

やり方は、
とてもシンプル。
それは雑巾絞りに似ています。
要は身体を
捻って固くするのです。

雑巾を絞ると、
固くなりますよね。
その結果、
入れ物のようになる。
そして含まれていた、
水が滴り落ちる。

興味深いことに、
物理的な身体の固さは、
心の丈夫さにつながります。
不安なとき、
身体を固くすると、
どこか安心するものです。

物理的に丈夫なもので、
包み込まれるからです。
それがやがて
心理的なものにも
なっていくのです。

さらに丈夫な器にするには、
身体の捻りに加え、
背中を反らせます。

これも雑巾絞りと
似てますよね。
ますます心も、
固くて丈夫な器が、
周りを取り囲むようになるのです。

「心の器」ができると、過去の記憶の辛さにも楽に向き合えるようになる

「心の器」ができてくると、
過去の記憶に焦点を当てるアプローチで、
かえって調子が悪くなるリスクは小さくなります。
安全度が増すので、
思い切って掘り下げるアプローチも、
可能となります。

その必然性があれば踏み込んでもいいですし、
そこまでしなくても、
生活上の生きづらさが解消するならば、
ほどほどで終えてもいいのです。

つまり、それだけ過去の辛い記憶に対する進め方に、
ゆとりと自由度が増すのです。
今まで以上に小さな負担で進めることができるので、
複数の辛い記憶に働きかけることもが可能になります。
生き辛さの原因が、
複数のつらい過去からきているけれど、
「心の器」なしでは調子が悪くなるリスクが大きく、
無難に進めるしかなかったケースでも、
「心の器」ができることで安全を確保しつつ、
いい意味でアグレッシブにアプローチすることが、
できるようになります。

 

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