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パワハラを受けた心の傷が癒えず、働けない状態を克服する

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「パワハラを受けた心の傷が癒えず、働けない状態を克服する」上のプレーヤーで聞くこともできます。
よろしければ音声を聞きながら、最後まで記事を読んでみてください。

 

こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。

パワハラの影響で休職中だったり、
退職後も働けないことでお困りの方が
カウンセリングにお越しになることは多いです。

こういったケースは、
単にお話に寄り添うだけでは、
きびしいですね。
逆にかえって辛いことを思い出され、
ますます調子が悪くなることすらあります。

だからといって具体的に仕事に戻るための
行動を後押ししようにも、
働くことへの恐怖から
ブレーキがかかりがち。

ポイントを押さえた対応をしないと、
職場に戻る目処が立たないケースが
多いのです。

このパワハラによる心の傷を癒し、
働けるようになるためのヒントを
お伝えします。

パワハラによる心の傷は、話すことでラクになる場合とかえって辛くなる場合がある


ストレスがかかり、
とても嫌な思いをしたとします。
それが一時的なものであり、
かつ比較的軽いものであれば、
話すことでラクになります。

自分の体験を言葉にすることで、
感情が整理され、
状況の理解も進むという
効果があります。

しかし、苦痛が大きすぎたり、
逃れられない状況で、
繰り返し苦痛を感じたりしたことは、
話すことで苦痛が甦るだけで、
整理につながらないことが多いのです。

話すことによる心の傷の修復能力を、
大幅に越えていて、
追いつかないんですね。
焼け石に水、
あるいは火に油という
こともあります。
もしパワハラの苦痛が大きすぎたり、
頻度が多すぎた場合は、
別の対応が必要になってきます。

職場でのパワハラで、心の傷が深いと働く意欲も失われる


パワハラのダメージが大きいと、
働くことに対して、
強い抵抗感が出てきます。
この反応は本能的なもので、
危険を感じたことは、
自分の安全を守るために
避けたくなってしまうからです。

働くことを考えただけで、
不安になり、
強い緊張が起きてきます。
頭が真っ白になって、
何も考えられないこともあります。

この反応は、
本当に危険があるときには、
身を守るのに役立ちます。
もしパワハラが改善されず、
同じ職場に戻るなら、
この反応は必要です。
また戻ってしまうと、
同じ目に逢うわけですから。

しかし環境が変わり、
パワハラがないと頭でわかっていても、
心の傷が深いと、
過剰反応してしまいます。

会社に行こうするだけで、
別会社であっても、
同じ反応をしてしまうのです。

危険を察知する警報装置の
誤作動のようなものです。
そのため会社に行こうとする時だけでなく
「働く」ということを
考えることすらできない状態に
陥ることもあるのです。
あまりにも恐ろしい目に逢ったので、
非常に過敏な状態に
陥ってしまうのです。

心のダメージの影響がそこまでではなくても、
新しい会社を探すことが億劫になり
なかなか進まなかったり、
履歴書を書くのに
考えられないほどの時間がかかったり。

前に進もうとするアクセルと同時に
危険を避けようとする
心のブレーキが同時に働いてしまうからです。
頑張っているのに
スピードが上がらず
その割には疲れてしまいますよね。

仮に仕事に行けたとしても
以前のパフォーマンスが
出せるかどうか不安になるものです。

パワハラによる心の傷は、時間とともに軽くなっていくこともある


パワハラのなかには
時間とともに軽くなるものもあります。
自分の気持ちに焦点を当てすぎることなく、
ジムに行って運動をしたり、
友人と会ったりすることで、
働くことに対する抵抗感も薄れ、
ラクになっていくことがあるのです。

時間の経過とともにダメージ回復の手応えがあるならば、
しばらく様子を見るのもいいでしょうね。
ただ日常生活はラクになっていくけれど、
働くことへの抵抗感は、
まるで変わらないこともあります。
ある意味、パワハラのダメージが、
仕事に関しては強く残っていると言えるでしょう。

自分に厳しい人は、パワハラによる心の傷が癒えにくい


元々自分に厳しい人がパワハラを受けると、
パワハラのダメージに加え、
自分で自分を責めてしまいます。

最初のうちは相手の言っていることが、
理不尽と思っていても、
知らないうちにパワハラをしてくる人の
言っていることが正しく思え、
自分でも同じように、
責めるように
なってしまうことがあるのです。

こういったケースは、
とても多いです。

そしてこのパワハラ+自責のダメージは
長引きやすいですね。

パワハラを受けたこと自体すら、
自分の落ち度のように、
責めてしまうからです。
これは非常にきつい状態です。
本来は味方になるべき
自分自身すら、
敵になり攻撃してしまうから。
この状態からは、
なるべく早く脱しないと、
パワハラを受けてから時間が経っても、
軽くなるどころか、
ますますダメージが
深くなってしまうのです。

これでは、
仕事をすることから、
ますます遠ざかってしまいますよね。

自責の緩和を進めていくと、パワハラによる心の傷の悪化も止まり和らいでいく


そしてパワハラは、
元々自責の傾向がない方でも、
「自分が悪い」と思い込むように
なってしまうことが多いです。
どんなに理屈に合わないことでもです。

これがパワハラの恐ろしいところですね。
ですから「自分が悪い」と思い始めたら、
客観的に見ることができる人に、
「あなたは悪くない」と
言ってもらうことは助けになります。

パワハラによって、
自己否定を強く刷り込まれてしまうので、
ここを緩和していくことは、
ダメージを回復させていく上で、
不可欠の要素です。

自己否定が強くなると、
仕事のことだけでなく、
全てのことに対して、
否定的になりやすいです。

友人関係、恋愛にも自信がなくなり、
うつ状態になってしまうことも
よくあります。
自責に伴う自己否定の緩和は、
とても大切です。

パワハラを受けた過去の記憶に
焦点を当てる必要はありません。
何を言われたとか、
されたとかを話すのではなく、
ただただ「自分は悪くない」
「自分はちゃんとしている」
という考えにフォーカスしていくのです。

最初のうちは、
無理矢理感が出てくるかもしれません。
ダメージが深いと、
「自分が悪い」と深く確信しているので、
自分を肯定したり擁護する言葉を、
嘘っぽく感じたり、
はねつけたくなることもあります。

そんなときは、
無理はしないでください。
まずは「反発心が出てきても無理ないよね」
といった言葉をかけ、
寄り添いましょう。

すると段々自己肯定に対する
反発心も和らいでいきます。
その段階で、
自分を肯定したり擁護する言葉がけに
戻り取り組んでいきましょう。

例えばパワハラのため
休職したり退職したことすら
責めているものです。

それを和らげる言葉としては
「あのパワハラのなか、よくあそこまで持ちこたえた」
「十分よくやった」
「悪いのはパワハラをした人間であって、
あなたは何も悪くない」
といったものがあります。

このような言葉が心に染み込んでいくと、
パワハラによって受けた心の傷が
確実に修復されてきます。
自分に対する肯定感が上がることで、
不安や緊張が和らぎ、
リラックスできるようになります。

このような積み重ねが、
パワハラによる心の傷の緩和につながり、
働くことの後押しになるのです。

 

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