こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。
カウンセリングをやっていく中で、
一番大切なのは何かと
考えてみると、
やっぱり「見立て」なんですよね。
この「見立て」という言葉は
聞きなれない方もいらっしゃると思いますが、
要は、クライエントさんが、
どのような状態なのか、
ということについての理解です。
カウンセリングを始めていく上での
スタート地点の確認と言ってもいいでしょうね。
スタート地点がわからないまま
カウンセリングで何かをやったとしても
クライエントさんはゴールにたどり着くことは
ありません。
車でドライブするのに
ナビにスタート地点を設定しないと
ゴールまでの道筋が
出せないのと同じです。
この「見立て」の方法は
流派によっていろいろありますが、
一般性があって使いやすいのは、
認知行動療法のモデルでしょうね。
心の根っこに中核信念があって、
その信念による前提に基づき
がんばるか、あるいはあきらめるか
という埋め合わせ戦略があり。
現れとしては
自動思考があるというもの。
例えば、「私は無力だ」という
中核信念が生きる前提になっていたら
この無力感を何とかしようと頑張り続けるか、
無力感に直面しないよう
いろんなことを避ける癖が
ついたりします。
この基本パターンがある程度
見極められると、
この中核信念ゆえの生きづらさを
ラクにする介入にさっそく入っていきます。
といっても、
いきなり中核信念にアタックすることは、
まずありません。
初回のクライエントさんにそれをやったら、
びっくりしてしまい、
ドロップアウトするでしょうね。
直面化のさせすぎです。
長期的に見れば効果のあるアプローチであっても、
1回で実感できませんし、
辛い思いをさせるだけです。
もっと効果を実感できるところから、
やっていく方が
クライエントさんは安心しますね。
でも場当たり的なものではなく、
心の体質改善の第一歩につながるような。
そこで何をやるかは、
「見立て」次第。
このスタート地点がわからないうちに、
何かをすることはありません。
かなり慎重になります。
最近は見立ての場数のお陰で、
スピードも精度も
だいぶ上がってはきましたけれど。
カウンセリングは、
基本的にオーダーメイドのものなので、
あらかじめ決まっていることは、
何もないです。
その指針を定めるのに
「見立て」は非常に大事なこと。
そして「見立て」に基づいて介入を決め、
進めてみて、
実際にどうだったか。
うまくいったのか。
それともうまくいかなかったのか。
うまくいかなかったのは、
「見立て」がずれていたのか。
それとも「見立て」は合っていたけれど、
進め方に難があったのか。
こういった検討をしつつ、
進めていっている感じですね。
このような仮説と検証を繰り返すことが、
カウンセリング力のアップには、
とても大切と思います。
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