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こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。
離婚というのは人生の中で、
最も大きなストレスのひとつです。
その負担が強すぎて不調になる方もとても多いです。
一方、生活は変わらず続きます。
会社にも
行かなければいけませんよね。
でも身体も重くやる気も出ない。
いつ行けなくなってしまうかわからない。
そんな危うさを感じつつ
過ごしておられる方も多いのです。
そうなると今後の見通しが立たず、
絶望的な気分になっても無理はありません。
こういった離婚のストレスからの落ち込みに対し、
どのように対応していけばいいか、お伝えしていきます。
Contents
落ち込みは、離婚前から始まっていることも
離婚というのは、いきなり起きるものではありません。
結婚しているけれど、ほとんど会話がない。
険悪な雰囲気が続いている等、いろんな兆候があります。
そのストレスが限界にくると、
こちらから別れや離婚を切り出すことすらあります。
逆に相手から、申し出がある場合もありますね。
別れ、離婚の理由は「性格の不一致」
「価値観が違いすぎた」などと表向きには言います。
でも実際は、過酷な状況にさらされ
限界を超えた状況も多いですね。
異性関係。
借金。
DV、モラハラ。
セックスレス。
本来は信頼しあい、
支え合っていこうと思っていたのに、
相手に強い苦痛を感じてしまう。
しかも終わりがあるかどうかもわからない。
そんな状態が続いてしまうのです。
このようなストレスに、長期間さらされたら、
うつ状態になってもおかしくはありません。
自分では「大したことない」と思っていても、
下記のような状態が離婚前から始まっていることが多いです。
・ちょっとしたことで、今までにない疲労感で動けなくなる
・なかなか寝付けなかったり、明け方に何度も目が覚める
・ミスが増える
・記憶力が急に落ちる
・朝、起き出すまでにやけに時間がかかる
このような自覚症状があるなら、慢性的なストレスで、
メンタル不調が始まっている可能性が高いですね。
そして離婚を機に、
さらに調子が悪くなることも多いです。
長年パートナーとの間で過酷なストレスがかかっていたからです。
自ら望んだ離婚だったとしても、晴れ晴れとした気分になるどころか不調になることも多い
仮に自ら離婚を望んでいる場合、
多くの人は離婚が成立すれば、
嫌なこと全てから解放され
晴れ晴れとした気分になると思っています。
でも実際は違います。
ますます調子が悪くなることも多いのです。
なぜならば、
終わりの見えないランニングを
続けてきたようなものだからです。
そのため精も根も尽き果て
ボロボロになっていることが多いのです。
しかも離婚したことで大幅に環境が変わります。
まずパートナーが目の前からいなくなります。
自分にとってはすでに嫌な人だったかもしれないけれど
いなくなるという変化自体が、
ストレスになったりするのです。
引っ越しを強いられる人もいるでしょう。
もし住む場所が変わらなかったとしても
生活スタイルは大幅に変わります。
こういった変化は大きな負担となります。
長年蓄積したストレスに加え
離婚に伴う急激な変化によるストレスが引き金となり
落ち込みが長引くことも多いのです。
こういった落ち込みは、
心の金属疲労疲労のようなものです。
一、二週間休んで回復するのもではありません。
それだけダメージが大きいのです。
表面的には嫌っている人から離れることができたわけですから
良いことずくめに思ってしまいます。
この期待と現実のギャップが大きいと要注意です。
自分のダメージに無自覚なまま頑張ってしまうので
落ち込みが悪化したりするのです。
そして思うように動けない自分を
責めてしまうことも。
何をやっているんだ私はせっかく解放されたのに、
落ち込んでどうする。
こんな感じで追い詰めるんですね。
それはさらに調子を悪くさせてしまいます。
大切なのはまずは離婚したことは望んだものだとしても、
とても大きな負担と認めること。
ここまで、しのいだことをしっかりねぎらうこと。
そして休むことを自分に許すこと。
いきなり心機一転頑張るのはリスキーです。
最初はうまくいくように思えても必ず息切れします。
既にエネルギーを使い果たしているので
スタミナ切れを起こすからです。
仮に望んだ離婚であっても
このようなリスクがあるのです。
望まない離婚が成立したあとケアは不可欠
一方、自らは望んでいないのに離婚が成立してしまったら、
非常に大きな痛手を負うのは当然です。
喪失というテーマがあるからです。
自分にとってかけがえのない
大切な存在から「別れたい」と意思表示される。
それだけでも非常に傷つくことです。
そして実際に、一人になってしまう。
それはあたかも自分の体を
文字通り引き裂かれるような体験。
それでも生きていけなければならない。
場合によっては自分だけの力で。
これは非常にきついですよね。
もし可能なら、
安心できる人に支えてもらった方がいいですね。
家族、友人、先輩等に、
今の辛さを受け止めてくれるだけで、全然違ってきます。
気持ちの拠り所を見つけ、
支えてもらうことが助けになります。
ただどうしても一人でいると、
いろんなことが頭の中をもたげてしまいます。
自分のことをひどく
責めたてることも少なくありません。
ときには自分のことを全否定し
存在する価値がないとまで思ってしまいます。
他人から見ればそんなことはありえないのに
自分自身では疑いようのない
事実のように思ってしまうものです。
このような激しい自責は、
心に大きなダメージを与えてしまいます。
落ち込みの回復を遅らせ、
こじらせてしまうことすらあります。
大切なのは「自責は役に立たない」
という事実を知っておくこと。
自分を苦しめるだけです。
もし自責が始まったら
「これを続けるのは損だ」と
心の中で言いきかせてもいいでしょう。
そして、なかなか前向きになれなくても、
無理もないと自分自身を許しましょう。
離婚のダメージというものは、
ましてや望まない形のものであれば、
人生の中でも最もダメージの大きい出来事の1つです。
体で言うならば大怪我をしたようなものです。
回復させるのに時間をかけ
じっくり取り組む必要があるのです。
最初のうちは、
「なんでこんなことになってしまったんだ」という
未練の気持ちや自責の思いで苦しくなります。
少し回復してくると、
相手に対する怒りの気持ちも
出てくるようになります。
愛していたはずなのに
憎くて憎くてたまらない。
自分の視界から消えてもらいたい。
ときには殺意を覚えることすらあります。
でもその後にまた「こんなこと思ってしまうなんて」と
自責に陥りがちです。
その時は「相手のことを憎んでも無理はない」と、
その怒りを認めてあげることが大切です。
するといずれ、
深い悲しみと孤独感が湧き上がってくるのです。
離婚に伴う焦り、不安、怒りといった興奮が去り、
心の奥にあった喪失感が出てくるのです。
この時期、慎重になった方がいいのは、
孤独感に耐えきれず、
新しいパートナーをつくることです。
それはもつれた関係となり、
ますます傷つく結果になりやすいのです。
孤独感や辛さを無理やり上書きしようとして、
傷を深める可能性が高いです。
可能なら同性の信頼できる人に支えてもらい、
しのげたらいいでしょうね。
ただ切羽詰まった時に、
すぐに頼れる人が見つからないこともあるかと思います。
そんな時は心の専門家である
カウンセラーに支えてもらうのもひとつの選択肢です。
会社に行くのがキツイときの対処法
このように望んだ離婚であれ、望まない離婚であれ、
相当な負担がかかった状態で会社に行くのは、
キツさを感じるのは当然です。
まずは自分にかかっている負担を、
極力減らすことが大切です。
例えば仕事が終わってから、
気分転換に出かけたいと思う方も、多いことでしょう。
しかしそれは、
逆効果になりやすいです。
一時的にスッキリし、
楽しい気持ちになるかもしれません。
しかしそれが負担となり、
かえって調子が落ちることが多いのです。
翌日の会社に行こうとすると、
朝起きるのが、さらにキツくなる。
体が重く、動けない。
この重苦しさを吹き飛ばしたいので、
またいろいろ出かけてしまう。
ときには会社帰りだけでなく、
休日までも。
これは悪循環ですね。
仕事が終わってすぐに帰宅しても
確かに気分は切り替わらないかもしれません。
それでも体を休めることを優先した方が、
助けになるのです。
徐々に体力が回復してくると、
気分も自然に底上げされています。
気分転換ではなく、
休養を通して気分を上げていくことが必要なのです。
離婚のダメージが抜けるまでは、
まずは負担を減らすという、守りの対応が大切です。
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