気分がずっと落ち込む

落ち込みがひどくなる原因になる白黒思考があると人間関係も疲れるので改善したい

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「白黒思考による人間関係の疲れを改善にする方法」上のプレーヤーで聞くこともできます。
よろしければ音声を聞きながら、最後まで記事を読んでみてください。

 

こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。

白黒思考と呼ばれる
思考パターンがあります。

竹で割ったような性格と言いますか。

ものごとの受け止め方が白か黒かのどちらかとシンプルになることで悩むことがなくなり
一見良さそうに思えるかもしれません。

人間関係も好きか嫌いか。
敵か味方か。
良い人か悪い人か。
はっきりしてスッキリしそうです。

でも実際は、
白黒思考だけで生きていくと
疲れやすいし
そのストレスから落ち込む原因に
なることすらあるのです。

その理由や
改善する方法について
お伝えします。

白黒思考だと人間関係が不安定になりやすい

白黒思考の特徴を一言で言うならば
極端な考え方や
行動につながりやすいという
ことです。

例えば、誰かを好きになって交際を
始めたとします。
嫌なことがあって
幻滅したとします。

もし白黒思考だと
その人のことは好きから嫌いに
急変します。

突然別れることに
なるでしょうね。
強い白黒思考だと
こんな感じになってしまうのです。

逆もあります。

他の人からすると
かなりいろんな問題があると思える人にも
ちょっとときめく部分があったら
猛烈にアタックしたりするのです。

それはまたいつでも
急変する可能性が
ありますけど。

このように一貫性がなく
極端な行動を
繰り返しやすいのです。

当然、恋愛にしても
友人関係にしても
とても不安定で
長続きしにくいです。

相手に対する評価が
急上昇したり
急降下するからです。
疲れますよね。

白黒思考が強いと完璧主義になりやすい

また白黒思考が強いと、
仕事にも大きな負担がかかります。

例えば、仕事がうまくいったか、
いかなかった。
この評価も極端になりやすいのです。
「まあまあできた」
というのがないんですね。

多くの場合、
非の打ち所がないほどの出来栄えで、
初めて「できた」と思える。

でも少しでも思わしくないところがあると、
8割から9割できているはずのことも、
「全然できていない」という
評価になりやすいです。

これは本来は5段階評価の通信簿が、
1と5だけで評価して、
2〜4はなし、
というのと同じです。

従来の成績で1〜4は1。
5は5という
採点形式ですね。

もしこのような評価をする学校があったら、
がんばってもがんばっても、
なかなか5は取れず、
ほとんどが1。

しかも、自分の努力による進歩も
5いかなければ1なので、
見えなくなってしまう。
これではモチベーションをなくし、
本当に成績が落ちてしまいますよね。

ひどく落ち込んだり、
追い込まれて息苦しくなるなど、
心の不安定さの原因にもなりかねません。

白黒思考を車の運転に例えてみる

車はアクセル、ブレーキ、ハンドルを
操作することで
目的地に向かって走るものです。

もし極端な白黒思考でこれらを操作するとしたら、
アクセルはフルスロットルかゼロ、
ブレーキはフルブレーキかノーブレーキ、
ハンドルは思いっきり右に切るか左か
ということになりますね。

車の運転はこれらを
道の曲がり方や
交通事情に合わせて
微妙に操作するものです。

冷静なときは、
そのことは十分
理解されているかと思います。

でも例えば、
非常に大事な商談があるのに、
遅れそう。
しかも道は結構混んでいる。
そんなときに
車で目的地に向かうとしたら、
どうでしょうか?

かなり荒っぽい運転に
なってしまう可能性があります。
繊細な運転ではなく、
白黒思考的な運転に、
なりやすいということですね。

このような運転は
事故も起きやすいし、
車にも負担がかかるので、
故障しやすくなります。

つまり人は
余裕がなくなればなくなるほど、
白黒思考になりやすく、
それは物事を雑に進めることにつながります

それは失敗しやすい上に
負担もかかるのです。
メリットは
ほとんどないですね。

できるなら車の運転で、
繊細にアクセル、ブレーキ、ハンドルを
操作するのと同じような
思考パターンでいたいですよね。
それが白と黒の間にある
グレーゾーンを許容する
思考なのです。

白黒思考がデジタルとしたらグレーゾーンを許容する思考はアナログ

白黒思考は物事を単純化し、
細かい段階があるものも全て
1か0の二択で認識するモードです。
いわばデジタルですね。

グレーゾーンを許容する思考は、
限りなく黒いグレーから、
限りなく白に近いグレーはもちろん、
その中間も全て認識するモードなので、
いわばアナログ。

それぞれ向き不向きが
あるんですね。
単純作業であれば、
白黒思考の方が効率アップします。

例えばチラシを二つ折りにする作業は、
単純に考えた方がいいです。
もしアナログ思考的に、
紙を二つ折りするだけなのに、
そのヴァリエーションをいろいろ
考えても時間と労力を浪費するだけです。

逆に先ほどの例にも出した
車の運転のように繊細さが必要とされるものは、
グレーゾーンを許容できる
アナログ思考の方が向いているのです。

この二つを使い分けられればいいのですが、
白黒思考に偏りすぎることで、
生きづらくなっているケースが
とても多いのです。

白黒思考を和らげ、生きづらさを解消する

白黒思考は
物事をざっくりと認識する
思考パターン。
そしてグレーゾーンを許容する思考は、
細やかに認識できるパターンと言えます。

だから白黒思考が強すぎて、
生きづらいときは、
細やかになる練習が役に立ちます。

例えば、周りで起きていることの
観察力を高めていくのです。
これなら日常生活で
やりやすいですよね。

例えば、毎日目にするであろう、
ご飯粒。
これもほとんどの人は、
茶碗に盛り付けられた白い塊として、
見ていることが多いでしょうね。
こらはデジタル思考的です。

少し時間が取れる時だけでもいいので、
ご飯粒の違いを
調べてみるのです。
すると一つひとつ、
形も大きさも全然違います。
その細かい違いがわかっているときは、
アナログ思考的です。

こういった観察力トレーニングが
白黒思考の緩和に役立ちます。

これは今注目されている、
マインドフルネスのトレーニングと同じです。

アメリカでも
先進的な企業として知られている、
グーグルやフェイスブックの研修メニューに
マインドフルネスが取り入れられているのは、
一時話題になりました。

それはストレスマネジメントにもなりますし、
パフォーマンスアップにもつながるのです。

マインドフルな状態になることで、
荒っぽいデジタル的白黒思考から、
細やかなアナログ思考に変わっていけます。

白黒思考から細やかなアナログ思考に変えることを妨げるもの

ところがこのような
細やかな観察力を高めようとしても
なかなかうまくいかないことがあります。

その原因はいろいろありますが、
ひとつは、先ほども少し触れた、
心に余裕が持てない状況でしょうね。

私たちは追い詰められた時、
白黒思考になりやすいのです。

それは原始時代に、
天敵に襲われた時に生き延びるための
本能的なものです。

このような非常事態のとき、
丁寧さは不要です。
それはむしろ
生存リスクを下げてしまいます。
天敵に対しては戦うか、
それとも逃げるか。

このどちらかを
徹底的にやり抜くことが
最善の状況なのです。
白黒思考は、
そのようなとき最善の
思考法になります。

ところが現代の、
生き死には関係ないけれど、
追い詰めららた時にも
同じように戦うか逃げるか反応が起き、
白黒思考に陥ってしまうのです。

本当は細やかな
アナログ思考が必要です。

だからそのような状況に
なるべく陥らないように
外的な環境を工夫したり、
スケジュール調整したりすることは、
白黒思考を減らし、
生産的な状態を保つのに
役立ちます。

慢性的な白黒思考を和らげる方法

ただ追い込まれない状況でも、
慢性的に白黒思考に
なってしまう方もおられのです。

それは、子どもの頃から環境的に、
安全感、安心感を持てなかった
可能性が高いです。

それは暴力といった物理的なものはもちろん、
両親の不和、
情緒的な支えの不足、
といったものが長期的に続くことで、
今も追い詰められた感覚を
引きずってしまうことも多いのです。

もし慢性的な白黒思考で
極端な判断、行動が多く、
生きづらい時は、
本格的な心の修復が必要です。

修復が進むと、
細やかなアナログ思考ができるようになり、
出来事への対処に、
柔軟性が出てくるでしょうね。

いろんなことが効率良くなり、
ゆとりが持てるようになりますし、
疲れなくなります。

心が不安定になることも少なくなり、
人生の質が高まるのです。

 

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