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「罪悪感が常にあり苦しさが消えないとき楽になる、アファメーションのコツ」は上のプレーヤーで聞くこともできます。
よろしければ音声を聞きながら、最後まで記事を読んでみてください。
こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。
心が不安定な方のカウンセリングをしていると、
ほとんどの人が強い罪悪感に
苛まれていることがわかります。
しかし、お話を伺う限り、
そんなに自分を悪く思う必要は、
客観的にはなかったりするのです。
それだけ根拠なく自分を
追い詰めているんですね。
この罪悪感は、
心が不安定な方ばかりではありません。
程度の差はあれ、
ほとんどの人にあるといっても、
過言ではありません。
この記事では
誰もが苦しんでいる罪悪感を解消し、
楽になる方法をお伝えします。
Contents
罪悪感が役に立つこともある
罪悪感は自分で自分を責める、
心の働きです。
そのことで「このままではいけない」という
気持ちになります。
現実的に何か問題が起こり、
改善の余地があるならば、
罪悪感を感じることは役立つこともあるでしょうね。
よくなるためのモチベーションに
なり得るからです。
罪悪感のほとんどは意味がない
しかし多くの場合、
罪悪感が強すぎるため
改善の意欲すら失せてしまいます。
「自分はダメだ」と落胆し、
何もできなくなります。
改善どころか、
意欲が失せてしまうのです。
つまり罪悪感のほとんどは
行動を停滞させるので実用性がない、
と言っていいです。
このことを知るだけでも、
罪悪感が軽くなることも多いです。
例えば、心の中で
「この罪悪感は意味がない」
「自分にとって役に立たない」
などと自分に向かってつぶやいてみるのです。
この方法で、
ラクになった方は多いです。
罪悪感は学習性無力感をもたらす
しかし、このアファメーションで
ラクにならないこともあります。
どこかで、
「この罪悪感をなくしてはいけない」
「罪悪感をなくしたらだめになる」
と心の奥底で信じているからです。
そんな時は、罪悪感のデメリットを
理解することが助けになります。
強すぎる罪悪感は、
意欲を削いでしまうことは、
先程も触れましたが、もう少し解説しますね。
罪悪感が続くと、
「自分には何もできない」
という思いに囚われやすくなります。
これ自体、ある種の自己暗示なのです。
つまり自信が、
どんどんなくなっていくのです。
「自分には能力がある」と
思えなくなってしまうんですね。
するとうまくいかないと、
すぐにあきらめてしまうようになります。
当然うまくいきません。
その結果、ますます自信がなくなる
という悪循環に陥ってしまうのです。
学習性無力感という言葉がありますが、
まさにこのような過程で
形成されます。
この学習性無力感と罪悪感は
切っても切れない関係があるのです。
罪悪感はひどい落ち込みに陥るリスクを高める
ひどい落ち込みは大きなストレスが続くと
リスクが高まることが知られています。
例えばリストラの直後に、
親しい人が亡くなったとしたら
ひどく落ち込まない方が不自然です。
そして罪悪感は、
自分で自分にストレスをかける行為です。
強い罪悪感は強いストレスを自分にかけ、
絶え間なく罪悪感を感じることは
絶え間なく、
自分をストレスに晒すことになります。
これだけでもかなりの
ひどい落ち込みのリスクになってしまうのです。
罪悪感があると失敗した後の自己嫌悪が長引く
誰にでも失敗はあります。
新しいことにチャレンジしたら
全部うまくいくことはないですから。
取り返しのつかない損失を与えたのでなければ、
リスクを取りやってみたこと自体
素晴らしいことです。
責められるようなことでは、
ないと思いますし、
同じ失敗を減らせるように
工夫を重ねばいいことと思います。
しかし罪悪感が強いと
行動はおろか
失敗の原因究明も
できなくなってしまいます。
ただ自分を責めて苦しむだけ。
もったいないことと思います。
罪悪感は過去へのとらわれを長引かせる
過去を何度も思い出し
その度に自分を責め続ける人がいます。
もし後悔し続ける過去が増えていったら
普段の生活のほとんどが
過去の失敗の記憶に占領されてしまいます。
そんな必要はありませんよね。
例えば昔、
ある人に迷惑をかけたとします。
そして何年も経ち、
当事者すらそのことを忘れているのに、
自分だけがとらわれて
いたりします。
そのようなことをしても、
誰も得しません。
当事者に謝ったところで、
困惑するだけでしょうし、
忘れてしまった方がいいのです。
しかし、罪悪感があると、
自分が苦しむことで、
迷惑をかけたことを
償い続ける必要があると
思い込んでいたりします。
そのため
「忘れることは許されない」
と思い、責めつづけてしまうのです。
このような自分の攻撃は、
必要のないことです。
罪悪感が強いと終わりのない努力で苦しむことになる
罪悪感が強いと、
「今のままではダメだ」
という思いにとらわれてしまいます。
すると、今のダメな状態(という思い込み)から
抜け出そうと懸命に努力する人もいます。
しかしこれは、
終わりのない努力が
続くことになってしまいます。
なぜなら自分に非常に厳しいので、
他人の目からは努力の成果が
あがっているように見えても、
「全然うまくいっていない」と
思ってしまいます。
そして「まだまだ努力が足らない」と、
頑張ってしまうのです。
そして客観的に、
大きな成果が出たとしても、
「当たり前」と思うだけで、
喜びはありません。
達成感が感じられないのです。
あるのは「ようやく義務を果たせた」
という安堵感だけ。
でもそれもつかの間です。
しばらくすると
「こんなことで安心してはいけない」
「まだまだダメだ」
「頑張らないといけない」
となってしまうのです。
これは例えるなら、
強制収容労働所で
働かされているようなものです。
しかも終わりがないので、
決して幸せになることはありません。
ポジティブシンキングの背後に罪悪感が隠れていることがある
ポジティブに考え、
前向きに行動しているように見えるけれど、
実は罪悪感に突き動かされている人も
以外に多いです。
もし今の自分のことを肯定でき
向上心もあるならば、
それは素晴らしいことです。
でも今の自分がダメだから、
ポジティブにならなければと思いつめているなら、
罪悪感に突き動かされている可能性が
非常に高いのです。
これはポジティブシンキング
とは言えません。
ダメな自分を
何とかしなければいけないという
自己否定が中心にあり、
切迫感や焦りでいっぱいです。
本当のポジティブシンキングと、
罪悪感に突き動かされているポジティブを
区別することは大切です。
ポジティブなアファメーションは罪悪感の軽減につながらない
罪悪感があるということは、
自分を否定しているということ。
その反対は自己肯定ということになりますが、
いきなり自分を褒めても、
嘘っぽく感じるばかりで
うまくいかないことが多いのです。
例えば
「自分には能力がある」とか、
「私は愛すべき存在だ」といった
アファメーションを使っても、
心の中の強い反発で
気持ち悪くなってしまいます。
最終的にはこのような言葉に対し、
違和感がなくなり、
素直にそう思えるようになるのが目標です。
しかし、いきなり直球のポジティブワードは
ハードルが高すぎるのです。
罪悪感をなくしていくコツは「ねぎらい」
罪悪感をなくすには
いきなり自分を
ポジティブに持っていくのではなく、
あるがままを肯定することです。
ただアファメーションとして
「私はそのままで素晴らしい」と
というのはまだハードルが高いです。
「嘘っぽしか感じない」
という方も多いですね。
今の自分を肯定するには
ちょっとしたコツがあるのです。
それは「ねぎらい」です。
例えば
「私は今まで本当によくやってきた」
「充分頑張った」
といったアファメーションです。
しかしこれでも
強い違和感を感じ
「何もやってない」と
思ってしまう方もおられます。
そんなときに助けになる言葉は
「この強い罪悪感がありながら、よくここまで生き延びた」
「だからよくやっている」
といったアファメーションです。
実際、凄まじい罪悪感のなか
生き延びてきたこと自体、
ねぎらいに値します。
あるがままの自分を、
具体的にねぎらっていくような
アファメーションが助けになるのです。
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