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「休み明け仕事に行くのがつらいときの対処法」は上のプレーヤーで聞くこともできます。
よろしければ音声を聞きながら、最後まで記事を読んでみてください。
こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。
仕事するとき、
必ずしもやりたいことが
できるわけではありません。
人間関係も
自分で選べるものではありませんから、
いろいろありますよね。
当然ストレスです。
だから仕事が始まると
週末が待ち遠しくなる。
そして金曜日は夕方くらいから
開放感が出てきます。
「あともう少しで、仕事から解放される」
という思いがそうさせるんですね。
そして土曜日は
休みでホッとできる。
でも日曜日は、
午前中から少し陰りが出てきます。
「ああ、今日で休みが終わってしまうんだ」
こういった思いが出てきて
だんだん重苦しくなってきます。
サザエさん症候群という言葉は、
このような状態をさします。
こういった休み明けの状態を
より良いものにするヒントを
お伝えします。
会社に対する辛さは行く直前がマックスになることが多い
この辛さの本質は
仕事以外の部分にあることが多いです。
なぜなら土曜日も日曜日も
仕事がないという意味では
同じ状況です。
そして辛くなるのは日曜日の
夕方以降、強まっていきます。
この辛さのピークは
言うまでもなく
月曜日の朝。
意外なことに
会社に行ってしまって
しばらくすると
その辛さは小さくなることも多いのです。
もし会社にいくとますます辛くなるのであれば
コンディションが落ちているか、
環境からのストレスが深刻である可能性があります。
そのときは
具体的な対処が必要になってくるでしょうね。
もし会社に行く直前が辛さのマックスで
行くと徐々に落ち着いてくるなら
心理的な工夫で
楽になっていく可能性が高いのです。
休日に会社のことで辛くなるとしたら
それは心の中で
会社のことを考えている可能性が高いです。
しかもあまり
良くないことを。
良く言われることですが
人間は現実に体験していることと
頭の中で考えていることを
ある意味区別ができません。
そのため頭の中で会社のことを考えると
会社にいるときと同じように
嫌な気持ちになってしまうのです。
あるいはそれ以上に。
頭の中では実際以上に
過酷な状況を思い浮かべることができるので
それに反応して辛くなってしまうことがあるのです。
ここを楽にできるといいですね。
頭の中の会社についての考えを観察する
私たちのこころは、
練習すると自分でも観察することが
できるようになります。
この観察力がないと、
自分の中に湧いてきた考えに
支配されてしまいます。
例えば、
「あの人はひどい人だ」
という考えが出てきたとします。
瞬間的には誰にでもありますよね。
もしその考えに100%乗っ取られ、
具体的な行動を起こしていたら、
それこそトラブルだらけになります。
ある瞬間にそう思ったとしても、
冷静に考えると
誤解や思い違いがあったりすることも
ありますよね。
つまり自分の頭の中の考えは、
結構極端ですし、
突発的に出てきます。
こういうタイプの考えのことを
認知行動療法では自動思考と呼びます。
自動思考の名の通り、
吟味したうえでの思いではなく
自動的に出てくるもの。
何かに反応して出てくることもあれば、
勝手に出てくることもあります。
いずれにしても
すぐ間に受けない方がよさそうです。
そのために必要なのは、
自動思考を観察する自分を
育てていくということです。
頭の中で出てくるいろんな考えを、
まずは客観的に眺めることができれば、
真に受けることは減ってきます。
ワンクッション入る感じですね。
おそらく日曜日や月曜日の朝は、
会社に関するネガティブな自動思考が、
たくさん湧き上がってきているでしょうね。
それに対し反論することもできますが、
まずは「頭の中の考えに過ぎない」と
気づけるようになることが大切です。
すると現実の会社と頭の中の会社の
区別がつくようになるのです。
そして「今は休日だから会社のことを考える必要はない」と
切り離せるようになるといいでしょうね。
この心の中を観察する習慣が身についてくると、
かなり楽になります。
ネガティブな自動思考に巻き込まれて、
ネガティブ一色になることが、
減ってくるのです。
これらの思考を吟味し、
採用しないことも
ゆくゆくはできるようになります。
ただ会社にまつわるネガティブな自動思考は、
大量に出てきます。
観察を始めたばかりの段階で
ひとつひとつ吟味するのは、
あまり現実的ではありません。
最初のうちは
「ネガティブな自動思考が出てきたな」と
気づくことにとどめてもいいでしょう。
それだけで、自動思考の影響力は、
グンと減るからです。
自動思考はその存在に気づかない時に、
一番強い影響力があります。
ある種の自己暗示ですね。
この暗示にかからない一番の方法は
暗示の存在に気付くこと。
それは自分の心の中の考えに対する
観察力を高めればいいのです。
そして気づくための手がかりは、
気分です。
思考より気分、感情の方が、
気づきやすいです。
気分が悪くなってきたら、
「今、頭の中でどんな考え、イメージが出てきているだろうか」と
問いかけてみましょう。
日曜日の夕方以降や月曜日の朝は、
それこそてんこ盛りのネガティブ思考が、
頭の中に浮かんでいる可能性が高いです。
この思考と現実の会社を区別すること。
この切り分けができればできるほど、
ラクになっていきます。
頭の中にある会社についての考えを切り離せない時の対処法
ただストレスがかかり、
余裕がない時は、
頭の中の考えを意識で切り離すのは
厳しいときもあります。
どうしてもネガティブな考えに支配され、
とても辛くなってしまうのです。
非常に辛い状態ですね。
そんなときは、
無理に切り離そうとしなくてもいいです。
別のやり方で、
辛さを軽くすることを試みる方がいいでしょうね。
多くの場合、日曜日の夕方以降から月曜日の朝辛くなるのは、
月曜から金曜日まで、
頭の中の拡大された辛さで
圧倒されてしまうからです。
それを「頭の中の出来事に過ぎない」と
切り離すことは難しくても、
その辛さを分割することは
できたりします。
例えば「月曜日に会社に行くことだけ考えよう」
あるいは「月曜日の午前中だけ何とか行くことにしよう」
と考えるのです。
すると、これだけで精神的苦痛が
5分の1になったりするのです。
元々今は、会社にいるわけではないので、
感じている苦痛は、
100パーセント頭が作り出したものです。
それを切り離すことができれば一番いいのですが、
難しいこともあります。
その次に使ってみるといいのが、
この分割法です。
そして実際に会社に言ってしまえば、
意外と大丈夫だったりするのは、
皆さん、ご存知の通りです。
もし予想通り、ますます辛くなるとしたら、
コンディション的、環境的に
本当に厳しい状態の可能性が高いです。
そんなときは心理的なアプローチだけでは、
足りません。
具体的な対処も併せて行なってく
必要があります。
そしてこの分割法でも、
なかなかうまくいかず、
辛さが続くこともあります。
心理的アプローチでは、
追いつかないほど辛さが大きくなっている
可能性があります。
そんなときは、
頭の中の会社に対する考えから、
現実に意識を向けなおすアプローチを
使います。
心の矛先を変えるということですね。
今ここの現実に。
具体的には、
五感の感覚に意識を向けることで、
頭の中のとらわれを
外すことができます。
見えるもの、聞こえるもの、体で感じるもの、
味がするもの、匂うもの。
どの感覚も使えます。
やり易いものに意識を向け、
観察してみましょう。
この延長線上でより効果的なものとしては
私が昨年出した本にも書いた
クイック・マインドフルネス・テクニックがあります。
その簡易版としては、
ただ両手を握りしめてみる、
という方法を紹介しますね。
ポイントは
握りしめた時の
手の感触を観察すること。
いきなりギュッとやるのではなく
ジワジワ力を入れていくのです。
その方が今ここに対し
意識が向くようになります。
すると頭の中の会社に対する
とらわれから解放され楽になっていきます。
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