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患者さんの対応を考えるケーススタディの一例を紹介します

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こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。

私が月に6回カウンセリングさせていただいている、
べスリクリニックでは年に一度、
学会が開催されています。

今年の11月3日にも開催され、
患者さんへの対応について考える、
ケーススタディの時間もたっぷりあり、
とても充実した時間でした。
http://besli.jp/news/1338.html

私もカウンセラーの立場から、
どのように見立て、
どう介入するかの一例を、
発言させていただきましたが、
今回は、その内容をシェアさせていただきます。

私の発言後、
数多くのフィードバックを多くいただいたは、
ケーススタディ1での発言でした。

会社や上司に問題があり、
患者さんが影響を受けているケースです。

カウンセラーの立ち位置でできることは、
クライエントさんのストレス耐性を高め、
悪影響を最小限にとどめること。

もうひとつは、
上司との相互作用で起きている悪循環を止める、
具体的な対応を探り当てること。

後者に関しては守秘義務の関係上、
具体的に書くわけにいきませんので
前者についてのアプローチを、
一般化してシェアしますね。

ストレス耐性が下がっているとき、
その要因の一つとして、
患者さんのコアビリーフ(中核信念)の脆弱性が
関係している可能性を考慮します。

コアビリーフ(中核信念)の脆弱性とは
普段は表面化しないこともあるけれど、
心の奥底では、
自分のことを強く否定する思い込みが
存在している状態のことです。

どこかで「自分は能力がない」
「自分は必要とされていない」
といった思い込みが、
根拠なくあったりするのです。

こういった信念は、
強いストレスがかかったときに
表面化する可能性が
一気に高まります。

すると気力が落ち、
不安や恐怖が急激に高まることが
多いのです。

仕事のパフォーマンスは確実に落ちますし、
出社が難しくなるリスクも出てきます。

このようなリスクを減らすには、
一番早いし確実なのは、
会社や上司の対応を改善すること。

それが難しい、
もしくは時間がかかりそうな状況で、
リスクを減らすには、
コアビリーフ(中核信念)を
肯定的なものに変容させることが、
カウンセラー、セラピストの仕事になってきますよね。

ただこのような根本的な変容は、
ある程度の時間と手間暇を必要とします。

コアビリーフ(中核信念)の変容が追いつかないときにも、
そのリスクをなるべく減らしたいですよね。

コアビリーフ(中核信念)の脆弱性の表面化、
私はこれをコアビリーフの発作と呼んでいますが、
まずはこの発作を止められればいいと考えます。

この発作が出そうになったとき、
止めるのに役立つ、
アファメーションがあるのです。

それはコアビリーフ(中核信念)による強い自己否定を
中和する言葉。

できるだけ短い方がいいですね。

なぜなら発作が出た時は、
本人に余裕はありません。

短く覚えやすい、
でも効果的なアファメーションを探り当てることができれば、
ストレスがかかっても使いこなすことができ、
そのリスクはグンと小さくなるのです。

もちろんそれは、
コアビリーフ(中核信念)の変容という、
根本的な解決ではありません。

でもその脆弱性が表面化せず、
小康状態を保つことは、
十分に可能です。

人によっては、
それで十分ということも
あるでしょうね。

あるいはさらに
根本的な解決に取り組むことも希望される方も
おられるとは思います。

カウンセラー、セラピストは、
どうしても後者だけのアプローチに、
偏りがち。

仮にそうであったとしても、
コアビリーフ(中核信念)の発作を食い止める方法を
提供するのは助けになります。

しかし、根本解決まで進めることを、
クライエントさんに強いる権利はありません。

クライエントさんのニーズに応じて、
発作を止める方法を提供するだけでカウンセリングを終える。

あるいは根本的な解決までサポートするといった、
選択肢を選べるようなスキルを
身につけておくことは大切と思います。

ご参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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