こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。
カウンセリングというのは、
経験を積めば積むほど
レベルアップするところがあります。
だから斬新なセラピーテクニックを身につけた
新進気鋭のカウンセラーが、
旋風を巻きおこすということは、
現場的にはまずありません。
それだけシビアなんですね。
現場でセッションをするときは、
斬新なアプローチをすることもありますが、
オーソドックスな展開も多いですね。
だからもし横で見ていても
特筆するようなことは、
何もないことも。
普通のことを
普通にやっているようにしか
思えないことも多いと思います。
でも初心者が
やっても、
全然同じようにはなりません。
そこには
小さくて大きな差があります。
基本的なテクニックを
使うだけだったとしても、
テクニックの選び方や、
導入する際の微妙なタイミングが違います。
クライエントさんに
マッチしたものを提供するように、
練りこまれているんですね。
私も駆け出しの頃は、
この違いが全く理解できませんでした。
達人がセッションすると、
普通に進めているようにしか見えないのに、
クライエントさんの反応が
全然違うのです。
ちょっとした介入で、
自分がどんなにテクニックを駆使するより
はるかに短時間で
深まるのです。
何をどうやればそうなるのか、
検討もつきませんでした。
でも今なら、
この違いがどこからくるのか、
少しは理解できます。
一番大きいのは
経験数の違いですね。
セッションの数が多いと、
◯◯のときは□□する、
といった必勝パターンが、
大量にデータベース化
されているんですね。
セッションの中で試行錯誤を繰り返し、
うまくいったりいかなかったり。
その経験の蓄積が多いと、
セッション中の判断の精度が
格段にあがるのです。
将棋の定石を、
きちんと身につけたのと
同じような現象が起こるのです。
この定石を効率よく
身につけたいところですよね。
一番いいのは、
自分にとって「この人なら」と思える、
カウンセラー、セラピストを
徹底的にモデリングすることです。
要はマネに徹する、
ということですね。
その際、あまり早い段階から、
自分なりの意見、工夫を入れると、
あまりうまくいきません。
伸び悩んでしまうのです。
守・破・離というのが、
ありますよね。
守というのは、
基本を守り
モデリングする段階です。
そして成熟してきたら破、
基本やモデリングしてきたことに
反することを試みることが
必要です。
そうしないと
モデリングだけだと、
お手本の劣化版コピーにしか
ならないからです。
それを破ることで、
モデリングした対象を
越えることが可能となるのです。
ただ多くの場合、
成熟する前に破に
移行することが多いですね。
これはモデリングの対象を越えるどころか、
劣化版コピー以下になってしまうことも。
伸び悩みの一番の原因とも思います。
私もある時期は、
愚直にモデリングに終始しました。
守に徹するのは
かなりの忍耐が必要でしたけど。
そして気がついたら、
破に移行していました。
機が熟したのだと思います。
そこからは斜め上の発展が続き
今日に至ります。
カウンセラー、セラピストとして
力をつけていくのは本来、
とても時間のかかる営みです。
セミナーを受講し
独力でレベルアップをはかるのは
至難の技。
「この人は」というカウンセラー、セラピストを
徹底的にモデリングしたあと、
オリジナリディを追求するのが、
最短コースと思います。
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