私たちの心の中には、
いろんなパート(部分)があるという
考え方がありますよね。
いろんな流派が、
この枠組みを採用しています。
Contents
精神分析
おそらく一番古いのは、
フロイト派の精神分析。
最初は意識というパートと、
無意識という2つのパート。
後にイド、自我、超自我の3つのパートという理論に
アップデートしました。
サイコシンセシス
アサジオリのサイコシンセシスでは、
セルフ、サブパーソナリティと呼びました。
交流分析
交流分析は、CP(controlling parent)、NP(nurturing parent)、
A(adult ego state)、FC(free child)、AC(adapted child)の
5つのパートを想定しています。
NLP
そしてNLPでは、
パートの数は有限ではなく、
数多くあると考え、
それぞれとコミュケーションを取り、
統合していくアプローチを
プロセスワーク
プロセスワークにいたっては、
パートをロールと呼び、
心の中だけでなく、
関係性やグループ、社会現象にまで
現れると考えています。
パートの統合について思うこと
このように様々な心理療法が
パートを想定し、
取り組んできた歴史があります。
そして私自身、
セッションの現場では、
パートを想定して進めていくことが多いです。
ただ私のパートに関する、
基本的なスタンスは、
安直に統合に持っていくことを
良しとしません。
それは下手をすると、
統合でなく、
均一化になりかねないと思っています。
各パートに同調圧力がかかり、
ある種しぶしぶ従っているような。
それは何かのきっかけで、
パートの独立運動が起こり、
内戦状態になる危うさを感じます。
でも統合という視点が全くなく、
各パートが好き勝手に動くと、
無政府状態になってしまうように思います。
これはやはり、
社会適応性が極端に
落ちてしまう気がしますね。
だからといって、
各パートに同調圧力がかかっている状態だと、
社会適応していても、
自分の心の豊かさが損なわれ
味気ないものになりますし、
最終的に何らかの形で反乱が起きる気がします。
病気、人間関係のトラブル
などの形で。
求心力を持ったパートを育てる
私が大事にしているのは
まずは求心力を持ったパートを
育てること。
精神分析の自我、
サイコシンセシスのセルフ、
交流分析のAに近いですね。
この求心力を持つパートに
各パートが緩やかにつながり、
ある種の有機体として機能させていく。
これが一番無理がなく、
社会適応と心の豊かさを
両立できる気がしています。
ただこの求心力を持つパートを育てる、
というのが
セッションの現場では難しい。
みなさん苦労されている部分と
思います。
求心力のあるパートを育てる方法としてのエモーショナル・リ・バース・セラピー
そして私が開発したエモーショナル・リ・バース・セラピーの
ある技法がとても有効とわかりました。
昨年出版した
私の本にもその手順は紹介されています。
もちろんただ手順をやればいいというものではなく、
セッションの中でどう使うか、
というノウハウは別にありますが。
この観点やメソッドをセッションに導入すると、
人格交代が結構激しい方でも、
かなりまとまりが良くなってきますね。
話す内容に一貫性が出てきて、
でも同時に、
心の多様性、豊かさは損なわれない。
ここらあたりが、
一番いい落とし所と感じています。
様々な心理的アプローチに、
エモーショナル・リ・バース・セラピーを用いた
求心力のある自我作りをプラスすることで、
そのプロセスの効率が
かなり高まります。
これ自体、ある種の
統合的心理アプローチと
呼んでもいいような気がしています。
ご参考になれば幸いです。
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