完璧主義

完璧主義者はつい頑張り過ぎて疲れやすいし、落ち込みがひどくなるリスクも この完璧主義を緩めるには、いたわりが必要

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「完璧主義者を緩め、疲れや落ち込みを減らす方法」上のプレーヤーで聞くこともできます。
よろしければ音声を聞きながら、最後まで記事を読んでみてください。

 

こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。

完璧主義ってありますよね。
何でもちゃんとやらないと気が済まない性分で、
全力でものごとを行う。
結果も完璧でないといけない。
でもこれでは、
気の休まる時がないですよね。

実際、完璧主義の人は、
落ち込みが長引くリスクも高いと言われています。
回復も時間がかかる傾向があります。
この完璧主義をゆるめ、
もっとラクに生きていくヒントをお伝えしますね。

完璧主義の人は自分に厳しい

完璧主義の人は、
手を抜くのが苦手です。

ましてや怠けるなど言語道断で、
常に頑張ってしまいます。
そして思い通りに進まなかったり、
体調不良で動けなかったら
罪悪感でいっぱいになってしまいます。

完璧な状態ではない自分を
常に責めるからです。
これは例えるならば、非常に厳しいコーチに
常に張り付かれている
アスリートのようなものです。

これは息が抜けませんよね。
これが現実なら時間が来れば解放されます。
しかし自分の中にこのコーチのような
心の部分があったなら。
そして絶え間なく
目を光らせているとしたら。

これはもう、
たまったものではありません。
文字通り身も心も
休まる時がないからです。

だから眠っている時だけが
数少ない安らぎのひととき、
という方もいらっしゃいます。

完璧主義が強すぎると睡眠にも悪影響が

しかし心の中の厳しいコーチが強すぎると、
眠りにも悪影響が出てきます。
なかなか眠れなかったり
明け方に何度も目が覚めたり。

夢の中でうまくやれてない場面が出てきて
追い詰められている人もいます。
こうなってくると
24時間戦っているような状態になってきます。

しかし24時間頑張れるほど
人は強くありません。
睡眠の質が落ちているならば
昼間のパフォーマンスにも
必ず悪影響が出ます。

気分が上がらなくなり
頭がぼーっとする時間も増えてきます。
そしてそのことを
また責めてしまうんですね。

でもそれはますます疲れさせ
心と体のコンディションが落としてしまいます。
そしてそれをさらに責める。
悪循環です。

完璧主義のストレスでひどい落ち込みに陥ることも

こうなると、
メンタルが不安定になっても
おかしくありません。

例えばひどい落ち込み。
朝は体が動かないし、頭も回らない。
でも午後を回ると徐々に調子が出てきて
夕方以降はむしろ好調に。

夜になるとますます
テンションが上がりなかなか眠れない。
でも朝は絶不調。

そのうちこの不調の時間が長くなり
1日中動けなくなることもあります。
頭が全く回らず
人の声がやけに耳障りになってイラつく。
テレビの画面も本の文字でさえも
刺激が強すぎて視界に入るのが辛すぎる。

こんな状態でも
自分を責め続けるので
もう消えてしまいたい死んでしまいたいと言う思いが
猛烈に強くなってしまうこともあります。

完璧主義はハイパフォーマンスをもたらすが脆さもある

完璧主義はうまくいけば
とても高いパフォーマンスを発揮します。
しかし自分の限界を超えても追い込むと
コンディションが落ち、
気持ちだけが空回りしてしまうのです。

ハイリスクハイリターンな
やり方と思います。
だから完璧主義の人いい時は、
すごくいいけれど、
一旦つまずくと一気に崩れる
脆さ危うさを持ち合わせているのです。
そしてこの脆さ、弱さこそ、
が完璧主義の人が一番避けたいものなのです。

完璧主義はポジティブシンキングではなく、ネガティブ状態を避けるためのもの

つまり完璧主義の人は
失敗とかうまくいかないといった
マイナス状態を避けることが
心の中の最優先事項になっています。

一見、前向きでポジティブシンキングに見えますが、
実際はできない自分をなんとしても避けたい、
という守りのスタンスなのです。

そして完璧にできる=当たり前。
少しでもできてないところがあると
全然だめという捉え方になりやすいです。

これを通信簿に例えるならば
本来ならば成績に応じて1から5の評価がつきます。
でも完璧主義の人は5の時は5の評価をするけれど、
1から4はすべて1と評価するようなものです。

そして5を取ってもそれが当たり前なので
感覚的には3くらいのフィーリングですね。
だから全然嬉しくないし、
何とか義務を果たせ
ほっとするだけです。
これは疲れますよね。

完璧主義は自尊心を打ち砕く

もしこのような評価方法の学校があったら
ほとんどの学生は自尊心を打ち砕かれて
無気力になってしまうことでしょう。
完璧主義はまさにそういった
自己破壊になりかねないのです。

完璧主義を緩めるには

完璧主義を緩め、ひどい落ち込みに陥るリスクを下げるには
自分に対する厳しさを和らげることが大切です。
でも、自分が自分に厳しいと
自覚している人はまずいません。

むしろ「自分は甘い」「自分はまだまだ」と
思っていたりします。
しかしこういった言葉こそが
自分を責めているセリフそのものなのです。

自分に対する厳しさを緩める第一ステップは
取り組んでいる過程を評価するということです。
試行錯誤すること自体を、
肯定するということですね。

試行錯誤はいろいろやってみて
うまくいったりいかなくなったりを
体験しつつ前に進むということ。

これは完璧主義の人にとってはありえないことで、
最初から失敗なくパーフェクトに
進めようとします。
そしてちょっとでもうまくいかないと
自分を追い詰めるのです。

これは先ほどもお伝えしたように
何が何でも失敗を避けるという
守りの姿勢そのものです。

だから完璧主義を和らげるには
意外に思えるかもしれませんが
攻めの姿勢が必要です。
攻めるというのは
失敗のリスクを取るということです。
失敗するかもしれないことを
まずはやってみるということです。

完璧主義の人は
失敗しそうと思えることは
極端に準備に時間を費やします。
成功の確率を100%に
するためです。

それ自体守りの姿勢、
逃げの姿勢です。
失敗を避けるために
一所懸命なっているからです。

失敗するかもしれないことをチャレンジできたなら、
結果はどうあれ
その姿勢を承認することが大切です。
これが過程を評価するということです。

完璧主義の人は高い理想を持っている

完璧主義の人の多くは、
高い理想を持っています。
それも他の人からすると、
ありえないほどの高さの。

でも自分では、
そのくらい当然と思っていたりします。
その優秀さが当たり前で
義務なのです。
非常に強いこだわりもあります。

このゆずれなさの奥には
劣等感があります。
劣等感というのは、
主観的に
自分は劣っていると感じる感覚。
客観的な学歴や社会での地位とは
関係のないものです。

むしろ高学歴の人の方が
強い劣等感を内に秘めていたりします。
それゆえに頑張ったことで
結果を出したのです。

しかし自分的には
全然満足できず
不全感しかなかったりします。
自分の心の中にある
ありえないほどの高い理想と比べ
全然だめと思ってしまうからです。

完璧主義を和らげるには「ねぎらい」が役立つ

このような完璧主義的目標は
でも劣等感があるがゆえに、
なかなか緩まない。
でも和らいだ方がいいですよね。
完璧主義を突き詰めた先にあるものは、
先に述べた通りです。

完璧主義を和らげるには、
自分への「ねぎらい」が役にたちます。
何かにとりくんでいるときに
「自分はよくやってるなぁ」と声をかけてあげる。
その取り組みが一段落したら
その結果がどうあれ
「自分はよくやった」
「お疲れさん」
といった声をかけてあげる。

最初は抵抗感が出ることもあります。
「これしきのことで『よくやった』とは言えない」
といった思いが強く出てくるのです。
でもどこかでほっとした感覚も、
感じることでしょう。
あるがままの自分の肯定されたような、
ダメ人間と思っていた自分が、
許されたような。

このような取り組みを続けていくと
主観的なだめ状態を、何が何でも避けるため
頑張るというかたくなな状態が
和らいできます。
これが本当の自己受容です。

完璧主義が緩み、
頑張りが減ってきます。
でもここで不安になり、
また頑張りたくなることも多いです。

劣等感の揺り戻しですね。

劣等感というのは、
小さい子どものころからの経験で
積み上げられた心の体質のようなもの。

時間をかけじっくりと
取り組む必要があります。
完璧主義が顔をもたげ、
自分に対する厳しさが出てきたら、
まめにねぎらいの言葉をかけてあげましょう。

すこし進んできたら、
褒めてあげるのも心の滋養になり、
劣等感が薄れてきます。
このような取り組みを続けていけば、
自己受容が進み、
無理な頑張りをしなくても結果を出せますし、
満足感も得られるようになります。
ひどい落ち込みに陥るリスクも、
大幅に小さくなることでしょう。

 

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