アンガーマネジメント

アンガーマネジメント 怒りをコントロールすることでパワハラなどのトラブルをなくし、人間関係をスムースにする

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こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。

最近、アンガーマネジメントという言葉を、
よく耳にするようになりました。
それだけ怒りをコントロールすることに、
関心が高まっているのだと思います。
怒りにまかせて行動すると、
人間関係がギクシャクしますし、
パワハラになってしまうこともあります。

しかし、なかなか理性で、
コントロールすることが難しいのが、
怒りですね。

この記事では怒りの原因と、
対処法をお伝えします。

怒りの原因は自分の中にある「基準」

怒りというのは、
大抵きっかけがあり、
対象があります。
誰か、あるいは何かに対して
怒りを感じるのです。
ただその多くは絶対的なものではなく、
自分の中にある「基準」。

例えば高級レストランで、
注文してから10分経ってイライラするひとは、
あまりいないでしょうね。
「そんなものだ」と
みなしているからです。

でもコンビニで、
前にひとりしかいないのに、
10分経っても会計が終わらなければ、
ほとんどの人がイライラするでしょうね。

なぜならば「そんなものだ」とは、
思えないからです。
多くの人は、
「長くて2〜3分」と
思っているのではないでしょうか。
高級レストランとは
待ち時間に対する「基準」が違うんですね。

だから一概に、
怒りやすい人とか
おとなしい人とは言えません。

なぜなら状況によって、
持っている「基準」が違うから。
そしてその「基準」に達していないと、
イライラし始め、
全然ダメと思うと怒りになるのです。

怒りをコントロールするには

怒りをコントロールするというのは、
無理やり抑えることではありません。
それは最終的に、
我慢しきれなくなり、
爆発してしまうことが多いです。

あるいは逆に出せなくなり、
溜まりに溜まったあげく、
体の症状として出ることもあります。
怒りで自家中毒のように、
なってしまうのです。

怒りは抑えるのではなく、
観察することが大切です。

怒ったら記録する

怒りのコントロールが難しい時、
後から振り返ることも難しいものです。
怒りに乗っ取られてしまうと、
いつどこで怒ったかすら、
忘れてしまうのです。

ですから怒った時の状況だけでも
記録することは役に立ちます。
なぜなら少しずつ、
観察力が育ってくるからです。

後から記録を見直してみるのも、
助けになります。
すると自分の怒りのポイントが、
わかってくるようになるからです。
どういう状況で怒りを感じやすいか、
つまり自分のパターンが
客観的に把握できるようになってきます。

これだけでも、
怒りは小さくなってきますし、
予防につながります。
もしある状況で確実に怒るとわかっていれば、
その状況をあらかじめ避けることもできます。
あるいはその時の、
心の動きをさらに観察し、
クセを和らげていくのも有効です。

特定の状況で必ず怒ることがわかったら、
比較的冷静な時に
自分に問いかけてみるのです。

「一体全体、この状況の何が許せないのだろうか」と。

すると怒りの、
自分なりの理由がはっきりしてきます。
この理由は
自分の中の「基準」と関係しています。
その「基準」を
少し下回ると軽いイライラ。
かなり下回ると、
怒り。
ありえないぐらい下回ると、
猛烈な怒りとなります。

まずはこのような
自分の心のクセに気づき、
客観的に眺められるようになることが
大切です。

怒りは本当の感情(一次感情)の表面にある二次感情に過ぎない

しかし、怒りに対して客観的になろうとしても、
なかなかうまくいかないことも多いです。
それは怒りの奥にある
本当に感情を取り扱っていないからです。

この本当の感情を一次感情と呼び、
怒りを二次感情と呼ぶこともあります。

この一次感情は、
気づかないことが多いです。
疲労感、辛さ、悲しさ、寂しさ、虚しさ、不安などが、
知らない間に
どんどん溜まっていくのです。

するといずれ限界を越え、
溢れ出してしまうのです。
これが怒りですね。

怒りを予防するには、一次感情に早めに気づきケアすること

つまり怒りがコントロール不能になる前に
一次感情に気づくのが
一番の予防になります。
逆に言えば、
怒りのコントロールが難しい人は、
怒りという二次感情はもちろん、
一次感情に気づくことも、
苦手です。

ここを練習していくことが、
大切なのです。
第一ステップとしては、
感情以前に、
体の感覚に親しむといいでしょうね。

例えばストレッチをする際、
体の感覚の変化を観察すると
効果的と言われています。
このような取り組みを日々続けるなら、
かなり体の感覚が戻ってくるのです。

すると日々のストレスを感じた時、
以前は何も感じなかったのに
むしろ「ストレスになる」
とわかるようになります。

すると無駄なストレスを避けたり、
ケアすることができるので、
以前よりもストレスを貯めなくなります。

当然一次感情も溜まりにくくなり、
二次感情である怒りも
減るでしょうね。

まずは一次感情のなかでもわかりやすい、
ストレスとか疲れを、
感じられるといいと思います。
さらに感情に対して、
気づきが持てるようになると、
悲すさ、屈辱感、恥ずかしさ、不本意感など、
数多くの一次感情を自覚するようになります。

一見マイナスに思えますが、
何も感じないと溜まり続けて、
二次感情である怒りの爆発に
つながることは
先にも述べた通りです。

一次感情が起きてきたら、
早めに気づきケアすることが予防になります。
早期発見、
早期対処ですね。

スキルを高めることもアンガーマネジメントになる

ここまで心理的に、
アンガーマネジメントする方法について、
お伝えしてきましたが、
別の角度からのアプローチもあります。

それはスキルを高めることです。
人間関係のスキルだったり、
仕事のスキルだったり。
これらのスキルが低いと、
それだけストレスが溜まりやすくなります。

イライラしたり、焦ったり。
思い通りにならない、
不全感も募ります。
心理的なアプローチだけでは、
追いつかず、
溜まっていくこともあるのです。

すると二次感情である、
怒りが抑えきれなくなり、
職場の人間関係がこじれ、
信頼関係を失ってしまったり、
パワハラ認定されることも。

このような自体に陥らないためには、
心理的アプローチに加え、
スキルを高めていくことが、
助けになります。

すると単に怒らなくなるというだけでなく、
仕事に対する満足感にも
つながります。
自分が高めていく必要があるスキルを特定し、
取り組んでいきましょう。

環境調整によるアンガーマネジメント

ここまで心理的アプローチと、
スキルアップによるアンガーマネジメントについて、
お伝えしてきました。

さらに環境調整という方法も、
あります。

要は、自分にとってストレスがかかる状況を、
減らすということです。
もちろん、仕事として、
避けられないこともあります。
しかし、よくよく吟味していくと、
やらなくていいことも、
意外とあるものです。

ストレスがかかる状況を吟味し、
差し障りのないものはやめていく。
要は断捨離ですね。

この方法の特徴は、
即効性の高さです。
ストレスがかかる状況を減らすと、
すぐにラクになるのです。
もし切羽詰まった状況におられるなら、
心理的アプローチやスキルアップよりも、
環境調整がお勧めです。

まずはこの方法で何とかしのぎ、
体質改善につながる心理的アプローチと、
スキルアップを進めていくのがお勧めです。

トラウマが影響している場合

これらのアプローチを総動員しても、
怒りが止まらないこともあります。
その多くは、
大きなトラウマがあり、
ちょっとした刺激で、
怒りになってしまうからです。

そしてトラウマは、
一般的な心理的アプローチ、
怒りを客観視したり、
一次感情に気づくだけでは、
解消しません。
かえって寝た子を起こし、
ますます怒りが強くなるリスクがあります。

そんなときは、
トラウマの取り扱いに熟達した、
カウンセラー、セラピストと
共同作業で和らげていくことをお勧めします。

 

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