人間関係のストレス

人間関係のストレスで、会社や学校をやめたいと思うほどの辛さに対処する方法

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こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。

会社、学校はもちろん、
さまざまな状況で人間関係は発生します。
そして数あるストレスの中でも、
この人間関係にまつわるものが
一番大きいとも言われています。

例えば会社で、
仕事の量が多すぎるとか、
給料が低いといったストレスよりも、
人間関係の方が大きいという話も
あるほどです。

ここではその典型的なパターンと、
その対処法を紹介します。

相手の些細な言動に対し、過剰反応して辛くなる人は多い

これは人間関係そのもの、というよりは、
相手の言動に対して、
深読みをすることで独り相撲になっている
パターンですね。

それだけ不快感を与えたり、
嫌われることにが恐ろしいのです。
これは日本人の気質である、
「空気を読む」という行為そのものです。
だから察する能力が高い人が多いです。

この気質は、
プラスに働くこともあります。
接客業などでは、
うまくいくことも多々あるでしょうね。

ただ職場、学校などでは、
非常に多くの人がいますし、
拘束時間も長いです。

その全ての人に対して、
気を使っていたら、
これは身が持たないですね。

でも、あまり気を使わなくなったら、
人間関係が破綻して
とんでもないことになりそうで
恐ろしいからなかなか変えられないのです。

でも職場や学校で、
こちらに対して気遣いしない人も、
おられるかと思います。
他の人に対してもそんな感じで、
基本マイペースな人です。

そういう人が、
周りの人を全て敵に回し、
ひどい目に合っているかというと、
必ずしもそうではありません。

そういう人は
「マイペースな人だ」と周りから見なされ、
結構うまくやっていたり
するものです。

少しずつそのような人をお手本にして、
マイペース度を上げていければ、
気疲れも減りラクになっていきます。

相手が不機嫌なときに「自分が原因」と思いがち

そもそも人の気分を、
何とかしようというのは、
非常に難しいことです。

例えば朝、挨拶をした時に、
不機嫌な顔で、
ぶっきらぼうに挨拶を返したとします。

すると、いろいろ考えてしまうものです。
「昨日、私が言ったことが気に触ったに違いない」
「仕事の進捗が滞っているからだ」
「あの人が嫌っている人と、楽しそうに話したからだ」
これらは、全部仮説に過ぎません。
当たっているかもしれないし、外れているかもしれない。

朝不機嫌だったのは確かだし、
それはきっと自分に何か問題があることは確か。
その問題点を見つけ、
対処すればあの人の機嫌はなおるだろう。

そんなことをグルグルと考えてたら、
お昼になり、
またすれ違ったとします。
そして今度は機嫌よく、
「ランチ一緒に行こうか」
と声をかけてくることもあるのです。

最初は、何が起きたのか、
さっぱりわかりません。
こう言ったことが起きた時、
朝機嫌が悪かったのは、
自分に何か問題があったからだ、
という前提自体が間違っていた可能性が高いです。

たまたま二日酔いで、
調子が悪かったとか。
出勤前に妻と喧嘩し、
気分の悪さが尾を引いていたとか。
前日に別の同僚から嫌なことを言われ、
朝はまだ不機嫌だったとか。

つまり何かあったら、
「自分に問題があるから相手の気分をなんとかしよう」
という発想そのものが、
必ず自分に問題があるという前提に立っています。

もちろん、そういうことも確率的にはあるでしょうが、
かなり低いことが多いです。
いちいち自分のせいと思い、何とかしようと思っていたら、
グルグル考えるだけでも疲れますし、
具体的なアクションも無駄に終わることが多く、
独り相撲で疲れ果てることになってしまいます。

まずは「自分が悪い」と考えるクセに気づき、
グルグル考えたり、ジタバタするのを
減らしていけるといいですね。
それだけで、かなり気苦労が減り、
人間関係のストレスも小さくなります。

周りの雰囲気が悪いと、空気を変えようと焦り空回りすることが多い

職場や学校で、
全体の雰囲気が悪い時に
過剰に責任感を感じてしまう人がいます。

そして、そこの空気を変えることが、
自分の義務であるかのように感じてしまうのです。
1日の中で、何度もそのようなことがあると、
クタクタになってしまいます。

もしこのようなことをしている人がいたら、
「そこまでやらなくてもいいよ」
と言ってあげたくなるでしょうね。
それを同じアドバイスを、
自分にしてあげればいいのです。

でもそれで納得できる人は、
少ないです。
周りの雰囲気を良くすることが、
長年の習慣になっているからです。

それはおそらく、
子ども時代にルーツがあります。
当時、家族の雰囲気が悪くなったら、
それを変える役割を
ずっと果たし続けてきた可能性が高いです。

でも本当は、
そんな義務があったとしたら、
とても理不尽なことです。
例えば家族なら、
雰囲気が悪いのを変える責任があるとしたら、
それは親です。

何しろ扶養者ですから。
しかし子どもが険悪な雰囲気ときのとき、
ムードメーカーとして盛り立てている家族は、
結構あります。
当時は、その役割を果たすように、
プレッシャーをかけられることも
あったかもしれません。

子どもの立場で、
それに反抗することは、
難しいです。
まだまだ、弱い立場ですから。
知らないうちに、
それが義務と思い込まれてしまった、
可能性が高いです。

だから今でも、
職場で同じようなことが起こると、
空気を良くしようと、
義務感にかられてしまいます。
そしてそれがうまくいかなかったら、
子ども時代と同じように、
罪悪感すら感じてしまうのです。

でも冷静に考えれば、
もし職場に10人いたとしたら、
その責任があったとしても、
全責任ではなく10パーセントの責任しかありません。
十分の一に減ったら、
かなりラクになるはずです。
このように考えることで、
罪悪感は徐々に減っていき
ストレスもなくなっていくことでしょう。

上司が頭ごなしに否定してきて、こちらがどんなに正しいことを言ってもつっぱねる

これもよくあるケースですね。
こういう状況の時、
お互い冷静ではいられないものです。

そして相手の言っていることを理解し、
自分の意見を比較検討し話し合うことは、
非常に難しいでしょうね。

お互い「何が適切か」は
どうでも良くなっています。
単に自分の言っていることは正しく、
相手は間違っているという結論に、
持っていきたいだけです。

主導権争いといいますか、
権力闘争といいますか、
冷静な議論とは程遠い状態です。

これは感情的になると、
多くの人が陥りやすい、
心理状態です。
こうなったら平行線です。

お互い相手の話がいい終わる前に、
自分の意見を言い始めるようになります。
言葉を被せ合う状態ですね。

選挙の時期に、
政治家同士の討論会を
テレビで見たことがあると思います。
あれは正確には、
討論ではありません。
最初から自分は正しく、
相手は間違っているという前提で、
ぶつかり合っているだけです。

これと同じ状態が、
上司との間で起きているのです。
この時の選択肢は、
二つあります。

一つは一切の妥協を許さず、
自説を言い続けることです。
これで相手が負けを認める可能性は、
非常に低いでしょうね。
平行線のせめぎ合いが、
続きそうです。

もう一つは反論をやめ、
いったんその場を離れることです。
そしてお互い冷静な時に、
再度話し合いを持つという作戦です。

また主導権争いになることもあるでしょうけれど、
普通の話し合いになる可能性も
出てきます。
お互い冷静なまま話せれば、
折り合いがつくこともありえるからです。

ただ一旦振り上げた拳を
下ろすのは難しいことです。
それは自分が負けたような気がして、
しゃくに触るからです。
ただ意地を貼ると、
平行線が続くのは確かです。

また頭ごなしに否定してくる上司は、
本当は部下に負けるかもしれないと、
内心怯えていることも多いです。

ときには上司を褒めたり、
普通に話している時に、
同意をしめしたりと、
安心させてあげることも、
役立つことがあります。

仕事上の失敗を、いつまでも引きずってしまう

これは一見、
仕事の人間関係と関係ないように思えます。
確かに、自分が納得できず、
苦しんでいるとしたら、個人の価値観の問題です。

ただ実際は、
周りにどう思われているか、という
心配が大半を占めていることが多いのです。

  • 上司の評価が下がってしまった
  • 同僚も「思ったより大したことない奴」と思ったに違いない
  • 「もう大きな仕事は任せられない」と見なされた
  • ダメ社員のレッテルを貼られてしまった

このような思いが、
頭の中から離れなくなってしまいやすいのです。
もちろん、致命的なミスが続けば、
このように思われたとしても無理はありません。

しかし実際は、他人からすれば些細なミスだったり、
大きなミスではあったけれど、
そのあとのリカバリーを評価されていたりと
思ったほど評価が低くなかったりするのです。

このような悩みの根っこには、
「他人には信頼されない」という
根拠なき思い込みが隠れていたりします。

普段は自信満々に見えても、
ちょっとしたミスをきっかけに、
自分の中の自信のなさが刺激され、
苦しみ続けることが多いのです。

こういった人間関係のストレスは、
スキルをあげ、ミスを減らすことで、
ある程度は改善します。
それは自信の中を刺激される、
頻度が下がるので。

ただそれだけでは、
足りません。
自分の根っこになる、
自信のなさを和らげ、
自己肯定感を高めていく取り組みが大切です。

悪口、暴言など、ハラスメントを受けている

こういった深刻なストレスの場合は、
自分の心の持ちようや行動だけで、
解決することは困難なことも多いです。
もし手に負えないと感じたら、
社内や社外のサポート機関に相談するのがお勧めです。

 

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