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家族カウンセリングを進めていく上で私が意識していること

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こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。

今年に入り、カウンセラーとしての活動は、
おかげさまで20年目に突入しました。

それなりに経験値を積み上げてきたおかげで、
カウンセリングやセラピーを学び始めた頃には
想像もできないような進め方も
できるようになってきましたね。

その一つは家族へのアプローチ。

初心者の頃はセッションといえば
一対一で行うものという固定観念に
とらわれていました。

でもいろんな経験を積んでくると
「このケースは一対一では行き詰まるな」と
体感覚で分かるようになってきました。

そんな時は家族にも受けていただくことを
試みますね。

典型的なパターンとしては
10代のクライアントさんとのカウンセリング。

うまくいくときもありますが
厳しいことも多いのです。

それは家族の影響が大きく
子供に働きかけるだけでは影響力が小さすぎる時です。

するとまずはお母さんが
お越しになることが多いですね。

その際気をつけるべきポイントがあります。

ある意味最重要ポイント。

それはお母さんを悪者にしないことです。

それはほぼほぼ100%失敗します。

誰が見てもそのようにしか見えなかったとしても
それはうまくいかないのです。

一対一のカウンセリングの時は
受け入れやすい考え方と思います。

クライアントさんを悪者にしない。

当たり前のことですよね。

でも家族と関わる時
お母さんを悪者したくなったり
お父さんを悪者にしたくなったり。

でもそのような見方をして
関わってうまくいったことはまずないでしょうね。

私が家族と関わる時に大切にするのは
まずは継続してお越しいただくこと。

実はこれだけでも大きな介入なのです。

家族が一つの目的のために行動し
継続する。

それだけでも解決することがあるのです。

次に気をつけるのは
家族間のコミュニケーションですね。

多くの場合滞りがあります。

例えばお母さんと子供は活発にやり取りするけれど
お父さんは黙ったままとか。

このコミュニケーション流れを変えていくと
家族全体のエネルギーが変わってきます。

それが変化を促すのです。

誰かを悪者にして変えようとすることが
家族が来ていたとしても
ある意味質の低い一対一のカウンセリングと
同じことになってしまいます。

クライアントさんを悪者にして
変えようとする。

これはカウンセリングですらありませんよね。

私の現場では必要に応じて
一対一のカウンセリングだけの時もあれば
ひたすら家族カウンセリングを行うこともあるし
この両方を組み合わせることもあります。

カウンセリングの現場は
非常に困難な状況も多々あります。

そんな時はいろんな選択肢を持っている方が
解決に繋がりやすいですよね。

家族カウンセリングという入り口は
その一つになります

ご参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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