不安

不安になるとずっと考えてしまいループに入る 息苦しくなり動けなくなるときの対処法

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不安を軽減するポイント

不安はコントロールが
難しい感情のひとつです。

「大丈夫」とか「何とかなる」
等と言い聞かせて
ラクになるものではありません。

それはますます、
不安を強めてしまうことすらあります。

不安を軽減するには、
あるポイントを押さえる必要があるのです。

安心感を増すために不可欠な体験学習


不安が強くなるとき
私達は未来に対しマイナスの予想をしがち。

そしてそれは、
ある意味避けられない。

なぜならば、わからない未来に、
100%楽観的でいることはできませんよね。

当然リスクも、
つきものですから。

ただ過剰な不安が、
いつもあるとしたら、
それは軽減出来たほうがいいですよね。

ただ過剰な不安を理屈で、
減らすことは難しいと知られています。

何を言われても、
腑に落ちない。

しぶとい不安をもらたす、
心のクセがあるんですね。

このクセを和らげていくのに必要なのは、
「体験学習」です。

「本当に大丈夫だった」という
経験ですね。

これがあると、
不安グセは軽くなっていくのです。

体験学習でラクになるコツ

不安が残るのは
体験そのものを避けるから。

本当は避けなくても良かったのに
「避けたから大丈夫だった」と思い込むと
ひたすら避け続けるようになります。

すると避けずに体験して
「本当に大丈夫だった」という
経験をすることが
できなくなってしまうのです。

そうなると
ずっと不安は残り、
ひたすら避け続けるようになります。

これが慢性的な不安の原因です。

この不安から抜け出すには、
今まで避けていたものを、
体験するようにすることです。

「大丈夫だった」という
体験学習ですね。

ただそのハードル設定は
緻密に行う必要があります。

やみくもに体験すると、
「やっぱり大丈夫じゃなかった」
という体験になりかねません。

この体験学習のアプローチは、
行動療法と呼ばれます。

深刻な不安に対しては、
専門家のアドバイスを受けながら
進めていく必要があります。

不安に伴う身体の反応に対する知識や対処法も助けになる

不安が強くなると動悸がしたり、
息苦しさ、身体のしびれといった、
身体の反応が出てくることがあります。

その場合は、
これらの身体の反応に対する知識や、
対処法を知ることが大切です。

動悸の原因がわかるとラクになる

一つ言えることは
不安な時に動悸がするのは自然な反応です。

動悸がすると私たちは
「自分はおかしいんじゃないか」
と思いさらに不安になってしまいがちです。

だから、不安な時は、
みんな動悸がするとわかっていれば
少し安心ですよね。

それは原始時代から
続いている身体の反応なのです。

不安の時というのは
ある種、危険を感じる時。

そして原始時代は
命の危険が頻繁にあったのです。

要は天敵に襲われ、
食べられてしまうリスク。

そんな時に必要なのは
色々考えることではありません。

素早く逃げるか反撃することです。

その時心臓の鼓動が速くなるのは
生き延びる上で有利なこと。

血液循環が良くなり
身体能力が高まるからです。

つまり命の危険がある時の
サバイバルプログラムとして
心臓の鼓動が速くなるのです。

だからもし不安になり、
動悸がすることがあれば、
「動悸がするのは自然な反応」
「だから大丈夫」などと、
自分に言ってあげるのは助けになります。

「動悸がするのはおかしい」という思いが、
不安を増幅させているので、
それを減らすことができるのです。

まずは動悸がある場合は、
その理由を知ることで、
不安を和らげていきましょう。

息苦しくなる理由と対処法

また不安が強くなると、
息苦しさが出てくる方も多いですね。

それは動悸がするときと
同じ理由で起こります。

要は天敵から逃げる上で
呼吸が激しくなると、
生き延びる確率が上がるんですね。

ここで疑問に
思われた方もおられることでしょう。

呼吸が激しくなっているのであれば、
身体に取り込む酸素は増えてるはずなのに、
なぜ息苦しくなるのだろうか?と。

ここがあまり
知られていない部分ですね。

現代においては不安を感じて呼吸が激しくなった時
肉体的に戦ったり逃げたりする状況は
ほとんどありません。

心理的な不安がほとんどです。

しかし本能は、
現実的な不安と心理的な不安の
区別が出来ません。

同じように呼吸が
激しくなります。

すると血液中の
酸素濃度が上がりすぎて
「逆転現象」が起きるんですね。

血液中の酸素が
身体に伝わらなくなり、
酸欠状態になるのです。

これは息苦しさの原因です。

そのためかつては、
不安で息苦しくなった時
紙袋が使われました。

ドラマや映画のシーンで、
目にした方もおられることでしょう。

しかしこの逆転現象の理解がなければ、
不思議な行為に思えます。

息が苦しいのに、
紙袋を使って同じ空気を吸うように
持っていくからです。

もっと息苦しくなりそうなものですが、
実際は楽になります。

それは血液中の酸素濃度が下がることによって、
逆転現象が止まるからです。

そして今は不安による息苦しさの対処法として
紙袋は使われていません。

もっと簡単で効果的な広報が
あるからです。

それは息を止めること。

息を止めるのは
血液中の酸素濃度を下げる上で
最も合理的です。

20~30秒ほど止めたら、
普通の呼吸に戻します。

その際大切なのは
大きく息を吸わないこと。

血液中の酸素濃度が
また上がり過ぎてしまいますから。

多めに吐いて、
控えめに吸う。

そんな呼吸を続ければ
ますます落ち着いていくことでしょう。

いろいろ調べてしまい辛くなる

不安になると
それを解消しようとして
色々調べる方もおられます。

適切な知識は
不安を和らげる上で、
助けになるのは確かです。

ただ過剰な不安の場合は
逆効果になることもあるのです。

多くの人は不安を感じることについて
ネットで調べます。

しかしご存知のようにネットの情報は
出所が不確かなものもたくさんあります。

非常に偏っていて感情的なものも多いですし、
商売のため不安を煽るような内容も多々あります。

自分自身が不安になってる時は
情報の見極めが難しいんですね。

そのため調べれば調べるほど
情報に振り回され
不安が大きくなってしまうことが多いのです。

カウンセリングで、
不安な時に息が苦しくなる方への対応で
実感しますね。

そのメカニズムも対処法も
分かってしまえば
なんてことありません。

生活の中で対処法を試していただくと
楽になる実感を持っていただけて
不安が楽になる方が多い一方、
ネットで調べすぎた方は
スムーズにいかないことも多いのです。

不確かな情報をインプットしすぎて
すっと話が入っていかないんですね。

色々反論されたり、
実践していただけなかったりします。

「こんな簡単なことで楽になるはずがない」
と思われてるようです。

情報を入れすぎ
解決を難しくしてしまうんですね。

むしろ白紙の状態でお越しになり
過不足のない情報をお伝えする方が
うまくいくことが多いのです。

もし調べれば調べるほど
不安が強くなっているとしたら
裏目に出れる可能性が高いです。

思い切って調べることを
止めてみるのもいいでしょうね。

もしそれが取り返しがつかないほどの
リスクと感じるのであれば
感じる分野の専門家のアドバイスを受けるのも
一つの選択肢になるかと思います。

不安になると甘いものを食べ過ぎてしまう

不安が強いとそれを和らげようと、
つい甘いもの食べてしまう。

そんな習慣が身につくこともあります。

この習慣も、
不安にまつわる体験学習を、
妨げてしまいます。

甘いものが食べたくなったら、
止めてみるのも一つです。

すると普段感じなかった、
不安を感じることが多いですね。

何が不安なのか。

どう不安なのか。

不安の正体を、
調べることができるといいですね。

その上で、
不安に対する体験学習である、
行動療法を進めていくのがお勧めです。

外出できなくなる

人混みや乗り物で息苦しくなるのが不安で、
避け続けると、
どんどん不安が強まり、
外出すらできなくなることがあります。

この状態で様子を見ていても、
不安が軽くなることありません。

やはり体験学習が必要になります。

と同時に、
息苦しさに対する対処法も、
身につけておくといいでしょうね。

すでに紹介した、
20~30秒息を止める方法。

この方法を自分で試みて
本当に楽になるという経験があると、
息苦しさに対する不安は、
大幅に小さくなります。

「大丈夫になった」
という体験学習になるからです。

この自信と確かなスキルを踏まえ
少しずつ外に出るようにしていくのです。

これはさらなる
体験学習ですね。

緻密にハードル設定を行い
行動療法を行っていくと、
外出に対する苦手意識も
克服できることでしょう。

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