こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。
日々のカウセリングで、
「スピーチで過度に緊張してしまいます」
という相談はかなり多いです。
その際、取り組むポイントがあります。
リラクセーション等、
一般的に「良い」とされている方法は、
うまくいかないことが多いですね。
実際、カウンセリングを受ける前から
実践しているけれど、
「全然変わらなかった」
「かえって緊張してしまった」
といったお話をよく聞きます。
そして、その理由、
だんだんわかってきたんですね。
理由がわかれば、
対処法も変わってきます。
まずは緊張に対して、
リラクセーションがうまくいかないかを
解説しますね。
リラクセーション法を行うとき、
緊張を敵視するような
心持ちになりがちです。
なぜなら緊張でうまく話せないのは、
とても恥ずかしいことで、
何としても避けたい状況。
だから自分にとって緊張は、
嫌なもの。
リラクセーション法は、
嫌なものを取り除く「手段」と
なります。
そのときリラクセーション方を用いるとき
「取り除きたい」という
緊張に対する敵対的な思いも
どうしても持ってしまいます。
このような敵対的な思いがあると、
どんなテクニックを使っても、
成果は出にくいのです。
これは緊張だけでなく、
マイナスの感覚全般で起きてくること。
例えば、不安、怒りと言った、
マイナス感情ほどラクにならず、
続きやすいですよね。
それは嫌な感情に対して、
敵対的な思いを持ってしまうから。
すると嫌な感情は軽くなるどころか、
ますます強まってしまうことが起きるのです。
それと同じことが、
緊張でも起きます。
緊張を嫌えば嫌うほど、
ますます緊張が高まる。
どんなテクニックを使っても、
嫌いながら行う限り、
そうなってしまうのです。
このパターンを崩すには、
緊張に対する思いを
変えることです。
緊張をただ肯定し、
受け止めることができると、
和らいでいくでしょうね。
ただ難しいのは、
人前で緊張しているときに、
そのような心境になること。
心に余裕が持てないので、
そのような気持ちになれないことが、
ほとんどです。
もっと別のポイントから、
進めていくことが必要です。
一つは、
恥ずかしさにアプローチすること。
人前で緊張するとき、
「失敗したらみっともない」
「恥ずかしい」
「バカにされてしまう」
といった思いがあるものです。
そして緊張自体も
恥ずかしいもの。
緊張が緊張を呼ぶ、
悪循環に陥りやすいですね。
しかし、恥ずかしい場面でも、
動揺しなくなればラクになり、
あがり症も軽くなっていきますね。
そのための第一歩は、
「恥をかくのを避けよう」という
思いを減らすことです。
避けようとすること自体、
恐れや動揺の現れ。
まずはマインドセットとして、
「恥をかいてもいいじゃないか」
開き直るのは助けになります。
これだけでも恥ずかしさに対する、
気持ちのも持ち方が変わります。
このアプローチだけでも、
緊張を闇雲にリラックスさせようとするよりも、
はるかに効果があるのです。
あとは緊張以外のものに、
意識を向けるのも助けになりますね。
緊張に意識が向くと
どうしても「なくしたい」と
思ってしまうもの。
それは多くの人にとって、
避けられないこと。
その思いを変えようとするのではなく、
別のものに意識を向けると、
ある意味緊張が気にならなくなります。
すると敵対的な思いも、
減っていきます。
すると緊張も減っていくのです。
敵対的になることで強まっていた緊張が、
消えるからです。
このようなやり方で、
少しでも緊張が和らぐ感覚が出てくれば、
こちらのものです。
新しく起きてきた
リラックスに意識を向けるのです。
すると「大丈夫だ」という安心感が
少し出てくるでしょう。
するとさらに
リラックスが深まります。
それはさらなる安心感をもたらし、
好循環をもたらします。
一つ言えることは、
リラクセーション法を使って、
一生懸命緊張を和らげようとしても、
効果がないということ。
どうしてもこの図式に陥りやすいので、
様々な工夫が必要なのです。
今回ご紹介した、
・恥ずかしさに焦点を当てる
・別のものに焦点を当てる
といったアプローチは、
一般にはあまり知られていませんが、
現場では非常に手応えがあります。
まずは試していただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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