こんにちは、心理カウンセラーの高牟禮(たかむれ)です。
カウンセリングのなかで、
クライエントさんの葛藤に
取り組むことってありますよね。
そして葛藤は、
とても苦しいもの。
でも、ただ楽にすればいいとは
限りません。
なぜなら葛藤には、
プラス面もあるからです。
ここを理解した上で対応できると、
カウンセラー、セラピストとしての深みが、
グンと増します。
例えば赤ちゃんは、
葛藤しません。
イエスかノーか、
はっきりしています。
そして動物も。
それは「葛藤がない」というよりは、
「葛藤できない」のです。
これはぜんぜん違います。
まず「葛藤できない」よりは、
「葛藤できる」ほうがベター。
葛藤というのは一つの判断を下す際、
いろんな要素を考慮に入れている証拠。
逆に物事に対し白か黒か。
瞬時に判断を下すとしたら、
その結論は極端なことが多いです。
後先を考えない、
衝動的な結論の出し方。
つまりそれは、
未熟さを意味します。
葛藤にはいろいろあって、
建設的な葛藤と、
非建設的な葛藤があります。
建設的な葛藤は、
新しい発想を生み出す土壌になります。
だからただ楽にするのは、
もったいない。
一方非建設的な葛藤は、
ただただ苦しいだけ。
強すぎる自責をベースにした、
答えのでない自問自答で
グルグルしたり。
この自責をほどよく中和することができれば、
葛藤の質も上がります。
このような介入は、
カウンセラー、セラピストが、
高い技術を持っていたとしても、
それだけは難しいこともあります。
葛藤によるプレッシャーで、
こちらも負担がかかるから。
その辛さに耐えられず、
反射的に葛藤を楽にするように、
持っていきやすいのです。
それによって、
クライエントさんはラクにはなります。
ただ建設的な葛藤による、
変容のチャンスの芽を摘んでしまうことも
あるのです。
そんな局面では、
カウンセラー、セラピストがある意味
「何もしていないのに力を使う」ことが大切です。
それは葛藤しているクライエントさんを、
包み込み変容の器となります。
とても地味だけど
深い働きかけ。
これによって
葛藤が熟成発酵し、
変容につながるのです。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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